若者の環境NGO「エコ・リーグ(全国青年環境連盟)」は10月26日、大学の温暖化・環境対策の現状に関する調査「エコ大学ランキング」の結果を発表した。トップに輝いたのは名古屋大学になった。2位は岩手大学、3位に郡山女子大学・同短期大学部が続いた。

エコ大学ランキングは日本の167大学法人にアンケート調査し、1)エネルギー・CO2部門 2)環境マネジメント部門 3)学生との協働・教育部門 --などを総合的に勘案してランキングを決める仕組みだ。

名古屋大学には、工学部系などの実験系設備や医学部および附属病院などがあり、エネルギー消費量が大きい。だが、2010年に空調システムの運用改善および設備機器を更新するなどにより、大幅な省エネを実現した。これによりエネルギー消費量を前年度に比べて大幅に削減し、昨年度のランキングでは総合5位だった順位を首位まで引き上げた。

今回の調査は、今年の電力需要逼迫や、昨年の猛暑によるエネルギー消費量の増加を反映した結果となった。排出量が前年度(2009年度)より減少した大学はわずか21校(12.8%)にとどまった。逆に10%以上増加した大学は26校(15.8%)にのぼった。

また、今回の調査で判明した164校のCO2総排出量は281万t。これは日本全体のCO2排出量11.45億tの約0.25%に当たる。

2011年度のランキングで4位以下の上位大学は次の通り。4位 日本工業大学、5位 成蹊大学、6位 愛知教育大学、7位 三重大学、8位 フェリス女学院、9位 千葉大学、10位 東京都市大学。2009年度の第1回の1位は岩手大学、2010年度のトップは三重大学だった。表彰式は本年12月15~17日に開催される「エコプロダクツ2011」(東京ビックサイト)で行う。(オルタナ編集部=赤坂祥彦)