1972年の発売以来、累計販売個数が今年100億個を突破した味の素冷凍食品の「ギョーザ」(12個入り)の裏面に11月から、1袋あたり1円を東日本大震災の復興支援金に寄付すると記されている。

人気の冷凍餃子、その人気を被災地支援につなげる










同社では「東北に元気を! 明日を耕すプロジェクト」として、「ギョーザ」に加えて「おつまみギョーザ」「焼いてもゆでても おいしいギョーザ」「なにわのおつまみ餃子30個」「なにわのおつまみ餃子50個」の計5品の11月から来年2月までの販売数量に応じた寄付を行うとしている。

寄付先は、次の3団体。塩害を受けた畑地の塩分濃度を低減させながら「復興トマト」「復興キャベツ」を育てて販売することで被災農家を支援しているNPO法人農商工連携サポートセンター、岩手県沿岸部の地域コミュニティと住民の生活をサポートしながら農業生産復興と関連産業の創出しているNPO法人遠野まごころネット、そして農業の活性化を進めている「NPO法人 農家のこせがれネットワーク」 とともに被災農家と購買者をつなげる仕組みを作っている公益財団法人日本財団。

味の素冷凍食品は、プロジェクトの趣旨をこう語った。
「寄付先には、農業支援の実績がある団体を選ばせていただきました。ギョーザをはじめとした我々の冷凍食品が食卓でおいしく食べていただけるのも、肉や野菜を生産し続ける農業があってこそです。そこで、塩害などの被害に見舞われた農家の方々の復興に貢献したいという思いから、このプロジェクトを始めました。支援金の寄付総額は2000万円ほどになると見込んでいます」

寄付付き商品は「コーズ・マーケティング」と呼ばれ、ボルヴィックの「1L for 10L」キャンペーンでは前年度比1.3倍以上の売上増が報告されるなど、社会貢献とビジネスを両立させるポピュラーな手法になっているが、震災後から採用する企業も増えた。そのように本業を通じて社会的課題を解決する姿勢を、企業が今後もいろんな商品・サービスに拡充し、定着させていくことを期待したい。(今一生)


東北に元気を! 明日を耕すプロジェクト