積水ハウスが昨夏にオープンした、関東工場(茨城県古河市)に隣接する「エコ・ファースト パーク」内の「森の教室」が人気だ。森の教室は、小学生らがリサイクルの仕組みを楽しく学べるよう作られた学習スペース。壁面いっぱいに黒板が張りめぐらされるなど、学校の教室をイメージしたユニークな空間になっている。(オルタナS関西支局特派員=國松 珠実)

リサイクルって何?大きな黒板を前に、子どもたちもワクワク

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森の教室があるのは、「資源の泉」という建築廃材の100パーセントリサイクルに取り組む施設の中。机に座って学べる教室エリアと、実験装置などがある実験コーナーに分かれており、見学しながら体験型の学びができるようになっている。

子どもたちに人気があるのは、建築廃材のリサイクル工程を視覚化した「カバ」。カバの大きな口に建築廃材を入れると「おいしいなあ」という声とともにフッと鼻から煙がもれてオナラが出るなど、子どもたちの笑い誘う仕掛けがしてある。

実験コーナーでは、鍋で煮たチップの中からティッシュが出てくる装置を使い、固い木が柔らかい紙製品にリサイクルされる仕組み(イメージ)を見ることができる。カンナがけした檜と杉の香りによるリラックス効果や殺菌効果の体験、断熱材やバイオマス発電の実験も見学できる。

建築廃材がチップ化される仕組みが分かるカバ。大きな口に興味津々

建築廃材がチップ化される仕組みが分かるカバ。大きな口に興味津々

積水ハウスではより良い地球環境を次世代へ引き継ぐため、住まいを通じて環境問題に取り組む活動を続けている。「エコ・ファースト パーク」は、その取り組みの理念を反映したもので、環境を守るために住まいができる工夫を体験しながら学べる施設。そして「森の教室」は、建築廃材を資源として再利用する仕組みを学んでもらいたいとする一人の社員のアイデアから生まれたものだ。

森の教室を考案した同社関東工場品質技術部の塙(はなわ)あすみさんは、見学コースに設置される木材破砕機設置を動物のカバに見立てることを上司に提案。「見学者のみなさんが面白かった、また来たいと思える場にしたいと、チームで企画しアイデアを出しあい、1年かけて企画を練りました」と話す。

見学者を案内する講師役は、すべて同社の社員が持ち回りで担当。2人の子どもの母でもある塙さんは、目で見る、触る、匂うなど五感を使って体験することが子どもには大切との考えから、見学マニュアルの作成も担当した。「今後は赤ちゃん連れから年配の方まで近隣の方が気軽に来られる施設にしたいですね」。

見学は完全予約制、無料。詳細は「積水ハウス エコ・ファースト パーク」のホームページとブログから。

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