ほっこり園~なんとなく幸せ~が完成!

7回に分けて報告して来た東農大有志による放置甘夏農園のコミュニティガーデン化第一期事業が12月3日に先ずは竣工。
色々な道具も材料を現地で調達して自ら作り上げ、甘夏の収穫だけでなく、ガーデニング感覚で楽しめる事を知らせてくれる「ほっこり園」のような再生手法がこれからは広まってくるのでは。
残念ながら現在は同園の甘夏オーナーズ倶楽部のメンバーしか同所の立ち入りが出来ないが、来年は公開の機会も用意されるとの話もあるので、その折りにはぜひ訪れてもらい、ほっこりとした気分になって欲しいものだ。
ではその最終作業レポートをお送りする。

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オレンジプロジェクト~造園グランプリ~第7回報告書
2011年12月3日 江間優太朗

今回の作業は、あいにくの雨でしたが、作業が始まると小雨になってきて、何とか作業をすることができました。

椅子や梯子用に竹を切りだす

1、【竹の切り出し、長さ調整】
まずはじめに、今回使う竹の切り出しをしました。今までも何度か切り出してしまったせいか、切り易いところに竹がなく、苦労しました。
その後、上まで運び、切り出した竹を、はしごや土留め用、ベンチなど、作りたい竹細工の長さにそれぞれ切り揃えました。

 

切りだし済んで先ずは昼食



 

 

2、【昼食】
作業がひと段落したところで、みんなで昼食をとりました。毎回、参加者が楽しみにしている吉幸(きっこう)さんの今回の差し入れは、ムラサキイモと安納芋の焼き芋でした。暖かい抹茶ラテと焼き芋で、体も暖まり、午後の作業に移りました。

 

看板も地産の孟宗竹で

 

 

 

3、【看板(ほっこり園)造り】
午後からは、それぞれ竹を使い、小物造りをしました。材料で余ってしまったコンパネを、適当に切って、対象地の看板作りです。看板を刺すのは、竹を利用します。

そのほかに、竹を使った梯子も造りました。梯子は、竹と竹の結び方が難しく、なかなかうまくいきませんでしたが、ゆっくり登ればなんとか大丈夫なくらいの強度にはなり、上の段と下の段の行き来ができるようになりました。

竹製フラットベンチ

夏は足湯でさっぱりが実現?

 

また、対象地で座れるベンチも造りました。ベンチは、足がないものを造り、地面にできるだけ近いものになっています。
こちらも竹と竹の固定が難しく、何度も結びなおしました。
それに平行して、前回完成させられなかったコンポスト造りもしました。

 

 

 

 

さらに、足湯の設置も行いました。足湯は、花等を植えるプランターで代用しました。
今回は、形だけの設置ですが、いつか足湯として使えたらいいなと思います。
これらの作業が終わったところで、ついに完成です。

トップの写真の左の手前に写っているのが、上の段と下の段を行き来できる梯子です。
今回は、一番参加者が多く、作業も効率的に進み、完成まで持っていくことができました。
みんな完成して、とても嬉しそうなのと同時に、「これで作業が終わりかー」と悲しむ声も聞こえてきました。

焼きリンゴはダッチオーブンで蒸し焼き

 

最後に完成した対象地で、みんなで焼きリンゴを食べました。
りんごは、参加者の女の子の差し入れです。
とても甘くておいしくいただきました。

このとき、みんなで話し合い、対象地の名前が「ほっこり園」に決定しました。
甘夏農園の中に突如現れるこの空間で、訪れた人たちが、ほっこりしていただければいいなと思います。

 

 

【感想】

今回の作業は、スタートの時点で雨脚が強く、作業ができるか不安でしたが、なんとか作業ができるくらいの強さに弱まってくれてよかったです。
作業自体も、参加者全員が協力してくれたおかげで、考えていたよりも多くの作業ができました。
今回もみんな楽しそうにやっていたので、本当に良かったと思います。

最初で最後の参加者もいましたが、とても楽しんでいて、「もっと早くから参加したかったー!!」と言ってくれたときは、本当に楽しんでもらえたんだなと思いました。

整地の時から考えると、全く違う空間に変わり、とても驚いています。
授業ではできないことが、この根府川の甘夏農園で実現して、とてもいい経験になりました。

参加者の皆さんやきっこうさん、BeGood Cafeの坂本さんの協力があって、ここまでできたのだと思います。本当に感謝しています。はじめ造ったこの空間は、一生の宝物になりそうです。
(造園科学科4年 江間 優太朗)