(坂下可奈子特派員が住む池谷集落へ by 伊藤、加藤)
今朝は早く起きて前号掲載の旧三省小学校の周囲を散策、神社や三省ハウスを撮影。
朝食のコーヒーをたっぷり頂いて、三省ハウスからはちょっと遠い池谷集落に向かった。そこには移住して半年経った特派員仲間の坂下さんが待っている。
彼女は香川県出身。東京の大学を出たばかりで、しかも農業は全くの素人にも関わらず、何故にお百姓さんになりたいと移住を決意させた池谷集落の魅力を知るのが今回の取材旅行の大きな目的の一つ。
ボクと加藤君は車を走らせ、街道筋から鋪道された山道に分け入って20分も走ったろうか、数軒の家並みが見える集落に辿り着いた。
彼女は3年生の夏休みに草刈りボランティアで現地に入り、その後毎月現地を訪れ、就職も決まっていたにも拘らず、4年生の夏には移住を決心していたと言う。
この集落は65歳以上の農家さん12人(60代が4人、70代のご夫婦×4世帯)が暮らす、いわゆる限界集落と呼ばれる所に彼女たち移住組6人が住む。
とは言え、落ち着いた豊かさを感じたのが最初の印象。
坂下さんはほんわかとしたキャラクターで、集落にすんなり溶け込んでいて、肩ひじ張った所は感じない。
住んでみて半年経った印象を聞くと、先ず『楽しい、村の人と農作業が出来る、色々暮らしの知恵を教えてくれる、自分でも出来ることがいっぱいあった、地元料理(梅干し、なすの料理など)も覚えた、たまにする化粧ののりが良くなったし、湧水でご飯を炊くんですよ』など、皆さんから可愛がられているんだろうなと思われるエピソードがいっぱいで、正に楽しそうな暮らしを送っている。
そして、「このような生き方を残していきたい」と思うような次元の違う価値観を持った人々と出会えたのが最高に嬉しいと語る。
その上に村の人のたくましさを知り、技術を知ることが出来、いつの間にか金に替えられない財産が増え、しかも村おこしに繋がるような大切なことをしている実感=やりがいを感じ、その上で村の人達の気持ちを共有できる、など価値観が変わって来た。
逆に坂下さんと同居の美佳さん達は軽トラが必需品、それが入手できるくらいのお金は稼げないとここでの暮らしは続けて行けないとも言い、お金の大切さ=意義を更に感じるようにもなったと語る。
ところで先日都内で坂下さんに会った所、軽トラはとっくに入手して走り回ってますとの事。さすが、地域に根付いてたくましく暮らしてる様子に一安心。
更に最近は集落の農家に住みこんでもっと色々の事を教えてもらうんです、と話す彼女は益々根付いている。〈因みに坂下可奈子facebookでは「出張人妻サービス」(おいおい表現は気を付けようね。でも住民のおじいちゃんの命名らしいからしょうがないか〉なんて素敵な事を始めてくれてます。
これほのぼの&笑っちゃう書き込みなので要チェック。また彼女のこのオルタナSへの投稿はこちらで。
この後お昼ごはんをご馳走するから何か名物はある?と聞くと先ずはへぎ蕎麦との事で、美佳さんと4人で由屋(よしや)に行った。
その辺のレポートを含め、NPOの方や農家の方々、農家民宿ネタは次の号でお送りする予定。
懲りずにお付き合いください。
★越後妻有の豪雪地帯は「冬のプロジェクト」など冬のイベントが真っ盛り。
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―「3日目その2」に続く―
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今年5回目を迎えるアートトリエンナーレ2012も紹介して行く予定なので、それもお楽しみに)