国際的自然保護NGO世界自然保護基金(WWF)は8月19日、同日が「アース・オーバーシュート・デー」であると発表した。年が空けて8カ月で、人間による自然資源の消費量が、地球上の生態系が1年間に再生産できる資源の量を越えたことを指している。年々早期化するアース・オーバーシュート・デーに対して、WWFは警鐘を鳴らす。(オルタナS編集部員=佐藤 理来)
アース・オーバーシュート・デーは、国際的シンクタンク「グローバル・フットプリント・ネットワーク」が行った調査で算出された。10月1日がアース・オーバーシュート・デーだった2000年と比べると、1カ月以上早い到来だ。1年分の資源を8カ月弱で使い切ってしまったことになり、残りの期間は地球資源をマイナス状態で使っていくことになる。
グローバル・フットプリント・ネットワークによれば、需要過多となっている主な原因は、化石燃料の消費で排出する二酸化炭素が自然界の許容量を超えている点にあるという。このまま毎年赤字状態で資源を消費してゆけばいつか資源は枯渇し、近い将来に破綻しかねない。
WWFはこうした状況について、個人消費者の意識によって改善可能だとも発表している。消費の形を見直し、FSC(森林認証制度)やMSC(海洋水産物認証制度)といった持続可能な認証つき製品を選択することを呼び掛ける。