イタリア北東部のウーディネを拠点にする木工家具メーカーMattiazzi(マティアッツィ)社は高度な専門技術を持ち、木材だけで複雑な形状のイスを作る。美しいデザインのためだけでなく、リサイクルしやすいから。自然からの贈り物である木を使って製品を作る同社の環境対策は徹底している。
5000㎡の工場は、全て敷地内の太陽光パネルから発電した電気でまかない、作業工程で出る木くずは、バイオマス発電に再利用する。家具を色づける塗料も全て水性で、環境に配慮している。日々の発電量はHPでリアルタイムに確認でき、節約した石油や切らずに済んだ木を換算している。
素材となるメープルやブナ、ウォールナットの木は主にボスニアから買い付けている。森林の環境保全を推進する国際機関FSC(森林環境協議会)の認証を受けた木材業者を選び、木を1本仕入れる度に1本以上植林するシステムを採用している。
デザイン性の評価も高く、現代アートの充実したコレクションで有名なパリのCNAP(国立造形美術センター)や、ニューヨークのMoMAなどの美術館に収蔵されている。
4月から始まる同社の日本及びアジア太平洋での販売は、ハーマンミラ―社が代理店として行う。Mattiazzi社と同様、環境に配慮した製造工程と高いデザイン性で有名な家具メーカーである。(オルタナS特派員=中川真弓)
■Mattiazzi http://www.mattiazzi.eu/home
※HPのTOP右下の「energy production」から発電量が見れる
■ハーマンミラ― http://www.hermanmiller.co.jp/