社会貢献をしたいけれどなにから始めたらよいか分からない、社会貢献は敷居が高いと思う人にとって、「ソーシャルエナジーカフェ」は社会貢献を始めるきっかけになるかもしれない。

ここに入り浸っているんです」という常連客もいる


東京世田谷区経堂にあるソーシャルエナジーカフェでは、社会貢献活動をする人たちにイベントスペースを貸し出すほか、障害を持った人が働く福祉施設で作られた食品=「授産品」を使ったメニューの提供をしている。

同カフェを運営しているソーシャルエナジー(東京・世田谷)では、「美味しい社会貢献」プロジェクトとして授産品のネット販売も行っている。一番人気は日本酒「獺祭(だっさい)」の酒粕を使ったお菓子だ。

同カフェではソーシャルな活動のイベントが頻繁に開かれている。ドキュメンタリー映画上映会や、就職活動相談、起業・まちづくりのワークショップ、なかには鍋や餃子を食べて社会貢献をするイベントもある。

同カフェのワークショップに参加したNGOニバルレキレ(南アフリカ共和国のHIV支援/「震災わかちあい@東京」)代表の小山えり子さんは、ワークショップに参加した後、逆にワークショップを開くようになった。

今ではソーシャルエナジーが運営するシェアオフィスで震災の悩み電話相談を受けつけている。同カフェはコミュニティカフェでもあり、イベントだけでなく食事やお酒を楽しみにくる常連客も多い。

「月曜日から金曜日は勤め先の会社の人と会って、時々友だちと会うくらい。土日家で寝ているのはつまらないし、会社以外の人と話せるのは楽しい」。

カフェの存在はツイッターやフェイスブックで知り、興味のあるイベントに参加したことで徐々に通うようになったという。常連客の多くはカフェ近隣に住んでいて、休日に来る人や、夜20時過ぎに来る人もいる。

「社会貢献しようと思って来てはいない。美味しい食べ物を食べたりワインを飲んだら、それがたまたま社会貢献になっていた。ここではいろんな団体の展示があるので、そういった団体のことを知れるのも楽しい」。

ソーシャルエナジー㈱代表の木村知昭さんは「自分を変えよう、情報を得ようという前向きな人が多い。そういった頑張っている人は忙しく、コミュニティカフェといって昼間開いても足を運ぶのは難しい。25時まで開けているので忙しい人でも寄ってくれるのではないか」と話す。

カフェに来る人の中には社会貢献をやりたい人だけではない。普段ワークショップに参加したことはないけれど、偶然参加してみようと思って来たという参加者もいる。

そうした人たちと、前向きで活動的な人々が交流できているようだ。自分の何かを変えたい人にとっては、カフェで人と出会うことが、新しい一歩となりそうだ。

カフェで開かれているイベントは多種多様だ。イベントは以下のHPから確認できる。(オルタナS編集部=河合和香)

ソーシャルエナジーHP : http://www.socialenergy.co.jp/index.html

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