エシカルを倫理的と訳すから難しくなると話す腰塚安菜さん(22)。18歳(最年少)でオーガニックコンシェルジュの資格を取得し、ブログでは自ら撮影する写真やコーディネートするテーブルスタイリングによって、若者を始め幅広い層に共感を呼ぶ形でエシカルなライフスタイルを綴っている。若者にポップにオーガニック情報を発信している腰塚さんにとって、エシカルとは何か伺った。(聞き手・オルタナS副編集長=池田真隆)*エシカノとは、エシカルな活動をするカノジョの略語です

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——腰塚さんにとってエシカルの定義を教えてください。

腰塚:そもそもエシカルを倫理的と訳すから難しく感じてしまうのではないでしょうか。だから、誰かへの優しさと訳せばいいのではないかと思っています。

今の時代は、他者のことを考える時代だと思っています。他の誰かの生活に目線を向けて、今まで関心がなかったモノやコトと自分がつながっていることを感じてもらえたらと思います。

——エシカルを倫理的と訳すと難しくなる、というのはすごく同意します。

腰塚:例えば、エシカルなバッグとそうではないバッグでは見た目は変わりません。しかし、これらのバッグの裏側は違います。だから、エシカルは通常では目に見えないものなのです。

手にしただけではわからないので、エシカルは見えないものへの目線なのかもしれません。

■行ってみたいエシカルデートとは

——目に見えないものへの目線ですか。では、腰塚さんが行ってみたいエシカルデートを教えてください。

腰塚:代々木公園のアースデイマーケットに行って、ゆったりと過してみたいです。代々木公園で自然と触れ合い、気が向いたら表参道で買い物も楽しみたいですね。


■夏に向けたオススメオーガニック料理とは

——ブログではオーガニック食材を使った料理を掲載していますが、料理は好きだったのでしょうか。

腰塚:もともと料理は好きでした。昨年の夏、期間限定で元麻布農園に住んでいました。そこでは育てた野菜をフレッシュな状態でシンプルに料理することを実践し、「暮らし」に即した料理を身につけました。

——そうだったのですか。では、シンプルで誰でも作れるような夏に向けたオススメのオーガニック料理はありますか。

腰塚:簡単に作れるということでは、ドレッシングが重要になります。私がお気に入りなのが、塩麹ドレッシングです。作り方はこちらです。

腰塚さん手作りの塩麹ドレッシング


こちらのドレッシングを使って作ることができるオススメ料理は、「オーガニックのアボカドで作る・塩麹ロミロミサーモン」と、「オーガニックトマトで作る・豆腐の塩麹カプレーゼ」です。

ロミロミはハワイ料理の定番ですが、サーモン(スモークサーモンでも)とアボカドを一口大に切り、先ほどの塩麹ドレッシングとレモン少々で和える(ロミロミする)のみ。
夏らしく私は刻んだ大葉を少し入れています。

カプレーゼも、通常はモッツァレラチーズで作りますが、今回は木綿豆腐を使ってヘルシーに。もちろんチーズを入れても美味しくなります。トマトと一緒にバットに交互に敷き詰めて塩麹ドレッシングに浸すだけです。

左から「オーガニックのアボカドで作る・塩麹ロミロミサーモン」と 「オーガニックのトマトで作る・豆腐の塩麹カプレーゼ」


どちらも混ぜるだけ、漬けるだけで火を一切使わないで出来るので夏にぴったりで省エネです。

——どちらも美味しそうですね。腰塚さんは、「オーガニッククルー」としてブログでオーガニック情報を発信しています。伝えるときにこだわっている点などはありますか。

腰塚:資格をとってもう3年以上が過ぎて、今だに最年少のオーガニックのエキスパートとのお言葉を頂くことが多いのですが、これからは「オーガニックコンシェルジュ」としてより、一人のアーティストとして社会の問題や自然の美しさを伝える立ち位置で活躍したいと思っています。

何を伝えるにもアート性が大事だと思っていますが、私はポップに伝えたいなと。けれども、それで中身が薄くなっては意味がないので、じっくり本質と向き合って吟味することも忘れないでいたいですね。


腰塚安菜 1990年4月7日生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科在学中。高校3年時、最年少でオーガニックコンシェルジュの認定を受け、大学入学後すぐにオーガニッククルー(株)代表、森敏氏に出会いブログ「Go!Organic Girl」を始める。同時にPeople Treeの学生プロジェクト「School of Fair Trade」に関わりフェアトレードファッションをPR、ショーやイベントの企画に参加。以後、雑誌やニュース番組の特集など数々のメディアのオファーを受け、企業のPRや学生イベントのゲストスピーカーとして衣食住にまつわる「エシカル」なライフスタイルを学生の視点で発信し続けている。 一方、雑誌「ELLE girl」でのブロガー活動やSNSの場を活かし、学業の傍ら独自のファッション観でスタイリングや表現活動を行う。 現在はNY初「12%のチャリティー」を掲げるモード雑誌「TWELV」の日本PR代表を務めている。
blog:http://flower.organiccrew.com/blog/anna/ twitter:@Koshi_Ann