ファッションの本場ニューヨークにて創刊し、6月27日に国内展開を開始したモード誌「TWELV(トゥエルブ)」は、その名の通り、売り上げの12%をWFP(国連食糧計画)や国境なき医師団へのチャリティーとすることを目的とした雑誌だ。
しかしそれだけではない。内容もまた、本格的な若手クリエイターの力を結集させ、創作のエネルギーに満ちたアート性を放つ写真集のようなひとつの「作品」であり、従来のチャリティーを目的とした雑誌とは一線を画す。
創刊号の表紙には日本でも人気の高い女優ミーシャ・バートンを起用、巻頭には現在ルイ・ヴィトンとのコラボレーションを始め国内外で活躍する日本人アーティスト草間彌生をフィーチャーしている。
インタビューにはWFPへの寄付機能を持ったスタイリッシュな「FEED」バッグを考案し、社会活動家としても名高いブッシュ大統領の姪ローレン・ブッシュなど、チャリティーとファッション二つの関心層の注目を集める内容だ。
編集長であるファッションスタイリストHissa Igarashiを始め、TWELVプロダクションチームには日本人も多い。メイド・イン・ジャパンのモード雑誌をニューヨークから発信、逆輸入するという新しい試みである。現在製作が進められている第二号にも期待したい。(寄稿・腰塚安菜)
TWELV
web :http://www.twelvmag.com/
日之出出版より定価2520円(日本語翻訳付)
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4891988711/291006-22/