現在、世界でおよそ30万人にのぼる18歳未満の子どもたちが武力紛争の道具とされ、その約3分の1はアフリカでの紛争に従事している。時には10歳にも満たない少年や少女が、最前線に立つ戦闘員として強制的に徴用されたり拉致されたりしている。

厳しい現状を生きる子どもたち


ウガンダの北部にある元子ども兵たちのリハビリ施設グスコには、ある少年がいる。彼は12歳の時に反政府軍に誘拐され、兵士になった。

「ぼくはお母さんの腕を切り落としました」と、彼は言った。大人の兵士たちは、誘拐した子どもたちに家族や友人を殺すように命令するのである。

暴力で子どもたちをコントロールし、人を殺す練習をさせる。訓練についてこられない者などには鼻や唇を切断するなどの厳しい処罰があり、少年兵はスパイや地雷をしかけるなどの危険な任務を任される。

運よく脱出できたとしても、子どもたちの体や心には大きな傷が残ってしまう。戦闘で手足を失ったり、少女兵は性的虐待によって性感染症にかかっていたりする。

こんなにも多くの子どもたちが兵士にさせられるのは、子どもが従順であり、操作が簡単だからである。また、家族を貧しさから救うために軍隊に志願する場合もあるのである。

この現実がある以上、私たちがこの問題から目を背けることは決してできない。

10月8日(月・祝)に国際NGOワールド・ビジョン・ジャパンが行う若者向けイベントSKIP MEAL2012では、実際に少年兵となったある少年の生き延びるための戦いの記録をMP3プレーヤーの音声や写真、実際の現地で使われていた生活道具で疑似体験することができる。

ぜひ、厳しい現状を生き抜く子どもたちの人生を感じてほしい。(寄稿・ワールド・ビジョン・ジャパン・ユースボランティア)


イベント詳細はこちら
http://www.worldvision.jp/involve/skipmeal2012/