世の中には二種類の人間しかいない。旅に出る人と、旅に出ない人である。
(テレビ朝日系列『アメトーーク』より)
ということで「旅に出る人」となり僕は、同性愛者や性同一性障がい者などの性的少数者である「LGBT」に関し、先進的であると言われるアメリカの現場を巡っている。
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同乗してきた小型犬と共に、延々と続く広野をバスで移動すること8時間。サンフランシスコに到着した。
サンフランシスコの街に出ると壁という壁にアートが溢れていた。その中にLGBTをモチーフにした絵があったので、パシャり。
その足でサンフランシスコ屈指のLGBTタウンであるカストロへ。ここはアメリカで初めてゲイであることを公にし、当選したハーヴェイ・ミルクの選挙区であることで有名だ。
昼下がりのカストロで驚いたことは、子連れのLGBTファミリーがあちらこちらにいることだ。
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「同性が好きなんだよね」というと決まって言われるのが、「じゃあ結婚できないんだね」とか「子ども持てないんだね」ということ。僕自身、自分がLGBTであると自覚した時は大変悩んだりもした。
でもそれは「現状日本」ではというだけのことだ。世界を見ると同性婚やそれに類似するパートナーシップ制度が認められている国は多く(なんとG8で認めていないのは日本のみ!)、精子バンクや養子縁組によりLGBTが子どもを持つことを認める地域も決して少なくない。
映画やドラマでも多く取り上げられており、The Kids Are All Rightなどが有名。
日本でも法制度に捉われず長年「家族」として連れそうカップルや、子どもを共に育てる「LGBTファミリー」も既にいる。しかし法制度が追いついていないことや、周りの「知らなさ」がそれを難しくする場合も決して少なくはない。
家族とは何なのだろうなあ、と僕は考える。家庭科の教科書で習った家族像だけが家族なのだろうか?シングルペアレント、ステップファミリー、友人同士で生きる選択などなど、家族の数だけ家族像があってもいいのではないだろうか。だとしたら、ぜひその中にLGBTファミリーも加えてほしい、と思う。
そんなことを思いながら、次は東海岸・ニューヨークへ向かう。(オルタナS編集部員=藥師実芳)