港北ニュータウンとして知られる横浜市都筑区にある特定非営利活動団体「都筑ハーベストの会」では、平成18年から、収穫したサツマイモを使ってイモ焼酎をつくる体験プロジェクト「紅あずまプロジェクト」に取り組んでいる。
同会が運営する都筑ハーベストは、1999年に精神・発達障がいを持つ人のための作業所(就労継続支援事業所)として発足。近隣にある4か所合計1600坪の遊休農地を借り受け、農を実践している。
代表の佐々木秀夫さんは「農は人を元気にしてくれる。畑を通して、障がいの当事者だけでなく、子どもや定年退職した人など、地域の人々が集まる場をつくりたい」と語る。
畑ではスタッフや当事者のみならず、ボランティアの人々や地域の親子連れなど、希望者がのびやかに汗をかき、農と触れ合うことができる。
11月10日に行われた6回目となる同プロジェクトの収穫作業では、約50人の参加者が合計500キロの紅あずまを収穫し、鹿児島への発送作業を約2時間かけて行った。
冬には醸造所で約500本の芋焼酎「夢のつづき」となり、4月の新年度苗付けの際に新酒としてふるまわれる予定だ。夏には収穫量をあげるための「つるおこし」の作業日もある。
抜けるような青空の中、最後にふるまわれる石焼き芋や豚汁をほお張っていた都筑区在住の親子連れは、「3年前に、たまたま家内がネットで見つけてから、家族で毎年来ています。息子は芋堀りがどんどん上手になるみたい」と笑顔を見せてくれた。(オルタナS特派員=中村結)
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*都筑ハーベストの会HP