子どもに素敵な未来を残すため、大人が自分を見つめて背中を磨くきっかけづくりを様々なアプローチで行っている任意団体オトナノセナカが6月26日、フランス映画『ちいさな哲学者たち』の上映会を開催した。2人の保育士が立ち上げたオトナノセナカはこれまでにも「3.11が教えてくれたこと」などのイベントを行っている。

 

今回会場となったのは主催者の小笠原舞さんが働く保育園で、参加者は30名ほど。Twitterで映画のことを知ったのがきっかけで上映会に至ったという。

 

この映画はフランスのとある幼稚園が舞台となったドキュメンタリーだ。3歳から哲学の授業を受けるという画期的な取り組みを撮る。先生の問いかけに対し、子どもたちは一生懸命に愛や死や自由について考え、時には議論する。

 

映画上映後、グループに分かれて感想や意見を共有した。参加者からは「子どもでも考えることを繰り返すことで、自分で考えたことを伝えることができることに驚いた」「日本人には哲学が欠けている。日本でも十分通じるテーマ」「子どもの可能性は無限大。大人のファシリテーションが重要だ」「子どもの発言には、子どもなりの物語がある」などの意見が聞かれた。

 

『ちいさな哲学者たち』は7月9日より全国で公開される。
小笠原さんは「何回観ても、観る人が違えば価値観も違う。ぜひ周囲の方と、映画を観た後に対話をして欲しい。例え子どもがいなくても、ひとりひとりが“きょういくしゃ(共育者)”としての意識を持ってほしい。大人の気持ちひとつで子どもたちの未来、そして社会が変わっていく」と語った。

 

映画『ちいさな哲学者たち』

オトナノセナカ