――今年はどんなイベントになりそうですか。
下間:昨年よりも規模を拡大して、釜石市と関西でもイベントを実施します。プレゼントとして現地で購入した500円ぶんのお菓子の詰め合わせを全会場で約2万6千個配る予定です。
イベント資金を集めるために、ホームページで寄付を募り、企業や大学に募金箱も置いています。しかし、目標額には届いていないのが現状。できるだけ多くの人にプレゼントを配りたいのですね。
――復興に向けた今後の課題は何でしょうか。
下間:大きながれきの撤去は、ほぼ終了しました。しかし、建物や施設がまだ十分に整備されていません。特に沿岸部は堤防を今より高くしない限り新しく建物を建てることができず、更地ばかりの状態です。
行政よりもNPOのほうが早く動けることを生かして、まごころネットでは建物や施設の建設を予定しています。例えば津波が来ても安全な高台に保育園、自然を学ぶための宿泊施設を完備した自然学校、グループホームを建設する予定です。
他にも、『番屋』と呼ばれる海産物を売る道の駅を建てるプロジェクトなどもあります。どちらも現地の雇用を確保し、生きがいにつなげ、コミュニティーをつくることを目指しています。
――私たちができることは何でしょうか。
下間:被災地に旅行に行くだけでも立派な支援になります。大切なのは経済復興のために被災地でお金を使うこと。そして個人が震災のことを忘れないこと。何かしようと思っている人は、無理せずにできることをすればいいと思います。もし、一歩踏み込んだ活動をしたいのなら近くのボランティア機関に相談してください。
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