新興国「留職」プログラムとは、社員を新興国のNGO や行政機関に派遣し、本業のスキルを現地の社会課題解決に向けて生かす取り組みである。
留職期間は、1から6カ月ほど。これまで日本では、パナソニックが先行して導入していた。パナソニックでは、2013年3月に専門分野の異なる2人の社員がインドネシアのエネルギー分野で活動するNGOへ派遣する計画が進んでいるという。
この「留職」は、米国ではICV(International Corporate Volunteering:国際企業ボランティア)と呼ばれ、社員育成や新興国の市場理解を目的に行われている。2011年には、アイ・ビー・エムやグラクソ・スミスクラインなど21企業、2000人が派遣された。
6社の中で先陣を切るのは、テルモだ。年明け1月に、インドネシアの医療系NGOへ2カ月間、研究職の社員(29)が派遣される。現場観察やヒアリングのスキルを、現地医療機関が抱える医療用品のオペレーション改善に生かす。