リテラ代表の渡邉さやかさんが、昨年の春にカンボジアで現地の女性起業家ケム・ケムラさんと出会ったことが、このプロジェクトの始まりである。
東日本大震災が起こったあの日、ケムラさんは東京にいた。初めて体験する大地震に、「もう死んだ」と思ったそうだ。その恐怖の最中、「自分の国のために、まだ何もできていない」と思ったケムラさんは、震災後カンボジアへ帰国。
女性の雇用を生むために、そして女性たちを綺麗にするために、2011年8月、ネイルサロン「Bi Nail」を首都プノンペンに開いたのだ。
美容の仕事は、カンボジアでも人気がある。しかしカンボジアには、高い技術を持つ人がまだまだ少ない。そのことを知った渡邉さんは、日本の美容技術を教え、雇用に繋げることを目的として、ケムラさんとこのプロジェクトを起ち上げた。
■「偶然と必然」