Piece to Peaceでは2009年から「えらぼう地球貢献」というコンセプトで2つのエシカルビジネスに取り組んでいる。
1つ目が、いわゆる「エシカルファッション」という分野で、アフリカに毎年学校を設立している海外ブランドなどをセレクトショップ、ネット等を通して販売している。http://www.piecepeace.com/
2つ目が、個人が気軽にいろんなことをシェアし、他の個人が気軽に学ぶことができるプラットフォームづくりで、これを通して消費者が沢山のNPOなどに「選んで」寄付できる仕組みを整備している。http://www.shair.co.jp/
こうしたエシカルビジネスの3年半の経験、以前アフリカ・タンザニアにODA担当として1年半駐在していた経験から得たエシカルビジネスのメリット、デメリットを以下にまとめてみた。
メリットは、(非営利ではなく)ビジネスによって、実際に消費の力によって社会をよくできること、そうしたビジネスを見て若い人たちを中心に更に拡がりを見せていることの2つにつきると思っている。
一方、デメリットは以下の2つがあると思われる。
「エシカルビジネスは善」「ビジネス(金儲け)は悪」という対比が一部で出てきてしまうことにより通常のビジネスに対して負のイメージを持つ人がいること。
これは、若い人にも影響を及ぼしており、中にはエシカルビジネス志望者の中には、その動機が「どうせビジネスで成功しても、成功すると(ライブドアの創業者の)堀江さんのように社会から非難されてしまうから」というネガティブな動機を持つ人も少なくない。
2つ目はブームにのって「エシカル」という言葉を利用し不当にビジネスを行う企業が登場し、正当なエシカルビジネスと、エシカルをウリとしながら実際には何ら「エシカル」になっていない偽物のビジネスの境界線が分かりにくくなってきていることがあげられる。
ただし、個人的には上記の2つのデメリットは、長期的には消費者が「何が良くて何が悪いのか」よく考える機会となり、正しい社会に向かうきっかけになれば、と前向きに考えている。(寄稿・Piece to Peace代表 大澤亮)