*この文章は、今年3月に復興支援団体SETが主催した岩手県陸前高田市広田町への現地滞在プログラムに参加した大学4年生の池田友紀さんが綴ったものです。1週間をかけて広田町住民との交流や現状視察、漁業や農業支援などを行い、参加者自身が広田町で何ができるのか、考え抜きました。若者は復興地で何を感じたのでしょうか。

7日間のチェンジメーカープログラムに参加して、人は変わることができる強さを持っているということに気付きました。私はこの7日間で自分は変わることができたと思いますし、きっと広田町の方の意識や広田町に対する見方も変わったと信じています。

地元のわかめ養殖の方との2ショット(写真中央でピースししているのが池田さん)

思い返せば、必死で駆け抜けた7日間でした。広田町の方々との出会い、それによって知った想いや感情、そしてその想いを知ったからには参加者である私たちも何か形にできないか?連日連夜、議論を重ね、時には衝突することもありました。

でも、それは、広田町の復興に貢献したい、また今までの自分自身も変えたいと強く思っているからこそのこと、挑戦しているからこそのことだったと思います。

広田町の方も、最初は「自分たちが動いても無駄だ」「自分たちが若かったらこの町を出ていきたい」という後ろ向きな考えから、私たちが行った企画を通して広田町の良いところを再認識し、自信を持ってもらえるようになり、徐々に復興に対して前向きな気持ちに変わっていってほしいなと思っています。

私自身も今まで「議論をすること」に苦手意識を持っていました。しかし、このプログラムで毎日議論をし、自分の考えを伝えることに挑戦していくうちに、その苦手意識が無くなっていたことに気付きました。

人の意識や考え、それに伴った行動が変わることは簡単なことではないと思います。しかし、私はこのプログラムに参加し、自分を変えることができました。これからは、変わり続ける広田町に自分ができる範囲で寄り添っていきたいと思います。(寄稿・池田友紀)