クルスさんは、「一村一品運動やオンパクなど、地場産業振興において最も大切なことは、いかに地域住民を巻き込み、当事者意識を持たせるかということ。同時に、コストシェア意識も醸成していく必要がある。地場産業振興に関する研修やフェアを開催していますが、これもコストがかかるもの。自分たちが受益者である一方で、コストの負担者でもあるということを、常に認識させなければならない」と強調する。

一村一品運動やオンパクが目指すのは、地域資源を再発見し、それらを商業化させていくことに他ならない。しかし、グアテマラで暮らす地域住民は「都市部や海外から入ってくる商品の方が良いものだ」と認識しているのが一般的で、自分たちの地域資源に対しては自信を持っていないことが多いという。

「自分たちの地域資源の重要性やアイデンティティを再発見し、自信や誇りを持つこと。この意識の切り替えが非常に重要なんです。一村一品運動やオンパクではそのプロセスが明確化されており、活動を通じて地域住民の意識に変化が見られるようになりました」とクルスさんは話す。

PROFILを通じて製品化された「ステビア茶」

変わりつつあるグアテマラ

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