満員電車が嫌いな人はいるが、W杯でスタジアムに行く前の満員バスは不快ではない。バスの中では、気分が悪くなるどころか、サポーターどうしで歌を唄い、興奮しながらその時間を過ごす。そう考えると実は、満員電車特有の混雑度は不快ではなく、そのいく先が憂鬱だから嫌いになっていることがわかる。

これは、丸ノ内朝大学や六本木農園をプロデュースした古田秘馬さんの話。課題解決方法として、「機能」で解決する。そのためにも、コンテンツではなく、コンセプトに共感してもらうことを狙う。

例えば、丸ノ内朝大学でも、有名人はゲストに呼ばない。なぜなら、有名人自体に興味を持っているファンを集めてしまうからだ。「朝に集まる」というコンセプトで人を呼んだ。

ただでさえ、出勤前の早朝時間に集まることはハードルが高かった。しかし、同じ会社の人間としか会えないという不満を見事解決し、かつ、早朝に集まるので、物理的にも通勤ラッシュを避けて、快適な通勤ができるようになった。結果、いまでは何万人もの社会人を動員している。

思えば、今をときめくAKB48もコンセプトでつくられたものではないだろうか。「会いに行けるアイドル」というコンセプトに共感したファンが集まっているので、メンバーが卒業しても、そう簡単には人気は落ちていかないだろう。

社会変革活動もそうだ。コンセプトで人を呼び、社会を動かす団体がある。先の選挙では、投票率の低下が悪化し、社会と若者の距離は遠のくばかりだ。ここで、紹介するのは、読者からコンセプトへの共感を獲得した団体だ。社会を変えるコンセプトはどのようなものか、紐解いていこう。

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