HUBchariは自転車貸出・返却拠点を街中に設け、そこであれば1時間100円でどこでも借りたり、返したりできるシェアサイクルシステムだ。自転車管理や修理をホームレスが担う。
「ホームレスの雇用創出とともに放置自転車問題の解決を目指す、気持ち良い大阪の街づくりに必要な取り組みです」と川口さんは話した。
紙芝居師として活躍する京都外国語大学3年生いっきゅうさん(芸名)(21)も昔ながらの自転車紙芝居を使ったパフォーマンスを披露し、心に残った。
昭和初期の紙芝居の名作「黄金バット」を実演しながら「みなさんの声を合わせて黄金バットに助けを求めましょう」と呼びかけると、観衆も大きな声で応える。演者と客席のセリフの「かけあい」で、双方向のコミュニケーションが生まれた瞬間だった。
いっきゅうさんは声の高低、緩急を使い分けながら、黄金バットの笑い声を表現し、会場の笑いを誘った。実演後、いっきゅうさんは「携帯電話や音楽プレイヤーなど技術が進歩することで自分の世界に籠ってしまう人が多くなった。人と一緒に笑うこと、人と接する時間の大切さを紙芝居で広めたかった」と語った。