ボランティア活動をしてきて課題も見えてきた。その一つは、同じ趣旨で活動しているのに、ライバル意識を燃やし、手を取り合わないことだ。「一国一城の主になりたがる国民性は悲しい。誰かのために、自分の時間を割くことは偉くもなんともない。平常心を保ち続けて活動をしていきたい」。

「ボランティアは、何者かに自分がなるのではないと感じてほしい」と訴える。刀根さんが利他の精神を持つ背景には、子どもの頃に受けたいじめがある。この経験から、「いつでも、人の心を想像して、生きていたい」と話す。

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