お気に入りだった服を、黒く染めて着直すキャンペーンが行われている。環境保全団体WWFの「PANDA BLACK(パンダブラック)」だ。創業100年弱の老舗企業京都紋付(京都市・中京区)と組み、着尽くして、襟が切れていたり、汗ジミが着いた服を黒くして再生する。(オルタナS副編集長=池田真隆)
「黒の良さは、新品のように見せるところ」。そう話すのは京都紋付の荒川徹代表だ。同社では、今年の春から、「BLACK for rewear(ブラックフォーリウェアー)」と称した企画を実施していた。綿や麻、天然繊維でできた着なくなった服を黒く染めるものだ。
WWFと組んだのは今年の6月頃から。WWFが服のリサイクルを通じた環境活動を検討しており、環境保全の象徴であるパンダの黒と掛け合わせて、パンダブラックが誕生した。黒染した衣類300gで80円、301~650gで100円、それ以上だと150円がWWFに寄付される。
Tシャツやブラウスは2400~2800円で受け付けており、ワンピースやスカートは2950円~3850円、デニムパンツやジャケットは4150円~5950円だ。染色期間は、1カ月ほど。生地によって黒の濃さに差が出る。荒川代表いわく、「染めてみないと分からないところに楽しさがある」と話す。
パンダブラックプロジェクトを担当するWWFの大西悠さんは、「日本は、服に限らず、使い捨ての量が多い。まずは、服のリサイクルを通じて環境意識が芽生えれば」と期待する。
・PANDA BLACKはこちら