国際NGOヒューメイソン・ソサエティ・インターナショナル(HSI)はこのほど、動物実験をしていない化粧品メーカーをまとめた「ホワイトリスト」を発表した。EUでは2013年3月に動物実験が全面禁止になったが、日本ではいまだ法的制約はない。HSIはリストを公開することで、消費者が問題意識を持ち、選択できるようにすることを目的とする。(オルタナS編集部=佐藤 理来)

化粧品に動物たちの犠牲が必要か、一度問い直してみる機会かもしれない

化粧品に動物たちの犠牲が必要か、一度問い直してみる機会かもしれない

今回のリストは、HSIがグローバルで行っている化粧品の動物実験を終わらせるキャンペーン「ビー・クルーエルティー・フリー(BCF)」の一環で作られた。

掲載されたのは、ラッシュやザ・ボディショップを含む149社。これらは、動物実験廃止のグローバル基準であるリーピングバニー(Leaping Bunny)の認証を受けているブランドと、HSIのBCFキャンペーンパートナー条件をクリアした企業だ。

LBの認証を受けるには、原材料、製品ともに動物実験をしていないことはもちろん、外部委託先の状況もチェックされる。BCFキャンペーンのパートナーシップはLBのような認証システムではないが、パートナーとなるには同様の内容を宣言する必要がある。

HSIジャパンの山崎佐季子さんは「化粧品の動物実験は、手法の残酷さや実験自体の信頼性が低いことなどから、廃止を求める声は世界的に大きい。それだけでなく、動物実験を継続すること経済的な損失もある」と言う。

化粧品市場として最大のEUが2013年に動物実験を禁止しているため、動物実験を続ける限り、EUの市場で製品を販売することが難しい。

他にも、国内向けの製造に限るとはいえ、中国政府も動物実験の義務化を撤廃した。世界の潮流は化粧品の動物実験を終わらせる方向へと少しずつ進んでいる。

「日本をはじめとする各地で化粧品の動物実験が続いていることに問題意識を持ってほしい。情報を共有する場をつくり、消費者が選択をしていくことで化粧品の動物実験に対して声をあげていくことを期待する」(山崎さん)

#Be-Cruelty-Freeショッピングリスト
http://www.hsi.org/assets/pdfs/cruelty-free-shopping-japan.pdf


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