エシカル――直訳すると「倫理的・道徳的」という意味の形容詞。

この言葉をキーワードにオルタナS編集部では、2011年の創刊以来全国各地のエシカルな活動を取材してきました。エシカルとは、エコ・フェアトレード・ソーシャルよりも広義な意味を持つ言葉です。人として、社会や環境に良い行いを指します。

「ゴミ拾い」「近所への挨拶」「電車でお年寄りに席を譲ること」もエシカルであり、「途上国への国際協力」「東北の復興支援」「地球温暖化対策」もエシカルです。

あらゆることがエシカルと言えてしまうことが示しているように、日本国内では、まだエシカルの明確な定義はありません。おそらく、定義ができるのは、ずっと先のような気がしますし、永遠にできないかもしれません。なぜなら、「良い行い」「良い」が立場によってバラバラにとらえられてしまうからです。

そこで、オルタナS編集部では、エシカルな活動とは何かを知ってもらうべく、「日本エシカル大辞典」を作成いたします。エシカルを理解するうえでの主要キーワードや、エシカルプレイヤーたちの言葉、各地で起きるエシカルな活動をまとめました。

活動を知って、実践者の言葉から、あなたなりのエシカルを見つけていただければ幸いです。

【初級編】
■エシカルとは?
■エシカル発祥の地イギリスの「エシカル定義」

・エシカル事例集
■北海道
■東北
■関東
■中部
■関西(ただいま作成中です)
■中国(ただいま作成中です)
■四国(ただいま作成中です)
■九州・沖縄(ただいま作成中です)

【実践編】
■エシカルを実践するわけ(ただいま作成中です)
■エシカル消費の楽しみ方(ただいま作成中です)
■エシカルデートの楽しみ方(ただいま作成中です)
■エシカルビジネスのつくり方(ただいま作成中です)

エシカルとは?


「エシカル」という言葉の意味を説明します。
エシカルとは、直訳すると「倫理的・道徳的」という意味の形容詞です。

当然ですが、形容詞ですので、何かを形容する役割をはたします。つまり、アクションがともなって始めて生まれてくるのが、エシカルです。

だから、人として「良い行い」を形容して、エシカルと言い表すのです。「良い行い」なので、ボランティアだけでなく、消費やビジネスにおいても適用できます。

「エシカル消費」や「エシカルビジネス」がそうです。
エシカル消費とは、商品やサービスを購入するとき、価格や質の検討に加えて、商品の背景も考慮することです。

例えば、今では1000円あれば洋服から食べ物まで、ある程度のモノが買えます。しかし、異常な安さの裏には、児童労働や搾取労働など倫理観が欠けている部分が潜んでいます。

そして、エシカルビジネスとは、生産者と正当な雇用契約を結ぶフェアトレードを導入していたり、環境配慮型の生産・流通・消費をしている事業者のことを指します。

まだ日本ではフェアトレードやオーガニックコットンと比べて、エシカルの定義や認証制度がありません。2008年雑誌『VOGUE』で日本で初めてイギリスのエシカルファッション特集が組まれました。その誌面の特集を担当したファッションジャーナリストの生駒芳子さんは、エシカルをこう定義します。

「エシカルとは、この21世紀、人において、社会において、地球において、向うべき先を方向付ける根本原理、つまり哲学です。利益優先の歯車から脱して、シェアし合う、犠牲を生まない豊かさ、それがエシカルの使命です」

どうでしょうか?
エシカルのことを何となく理解できたでしょうか?
まだ日本では、エシカルの認知度は*13%でありますが、大切なキーワードなのです。

*2012年デルフィス エシカル・プロジェクトの「エシカル実態調査」から

エシカル発祥の地イギリスの「エシカル定義」

エシカル発祥の地は、イギリスです。
この言葉を一躍世の中に広めたのは、1997年のトニー・ブレア首相のスピーチです。

当時、アフリカの植民地政策を推し進めるにあたり、これからは、「犠牲の上に豊かさが成り立ってはいけない」「国と国の単位から、個人と個人の関係で考えるべき」として、「エシカル外交」を訴えたことがきっかけとなりました。

ファエアトレードや寄付文化が醸成されたイギリスでは、エシカルをどう考えているのでしょうか。

1989年にイギリスで創刊された雑誌『Ethical Consumer(エシカルコンシューマー)』では、独自に「Ethiscore(エシスコアー)」と称してエシカル度を測定する基準を作っています。過去5万件に及ぶ企業・商品・サービスが検証されています。

エシスコアーは以下となります。

【環境】
・Environmental Reporting(環境報告書の有無)
・Nuclear Power(原子力発電への関与。非関与の方がよいスコア)
・Climate Change(気候変動への関与、航空・石油・自動車)
・Pollution & Toxics(環境汚染、有害物質排出への関与)
・Habitats & Resources(植物、動物の絶滅に対する関与。パームオイル製造に伴う希少動物へのダメージなど)

【動物】
・Animal Testing(化粧品の動物実験)
・Factory Farming(家畜の工業的生産への関与)
・Animal Rights & Cruelty(動物への虐待、動物園、サーカス、宣伝での動物使用も含む)

【人権】
・Human Rights(人権侵害、非人道国での企業活動も含む)
・Workers’ Rights(労働者権利)
・Supply Chain Management(下請け企業での労働環境)
・Irresponsible Marketing(健康等に害を及ぼす商品の製造・販売)
・Arms & Military Supply(武装勢力に対する支援)

【反社会勢力支援への有無】
・Anti-Social Finance(反社会的金融への関与)
・Boycott Calls(ボイコット活動を受けていないか)
・Genetic Engineering(遺伝子操作を行っていないか)
・Poltical Activity(政治団体への不当な寄付、自分たちの利益につながる寄付行為)

【持続可能性】
・Company Ethos(企業の気風、姿勢)
・Product Sustainability (organic, fairtrade, energy efficient, vegan & vegetarian products)
 (商品の持続可能性、オーガニック製品、フェアトレード製品、エネルギー効率の良い製品、
  菜食主義者や菜食主義者として認定された製品)

参考URL:
http://www.ethicalconsumer.org/shoppingethically/ourethicalratings.aspx

ここまで、日本とイギリスのエシカルを説明しました。
それでは、日本ではどのようなアクションが起こっているのでしょうか。
見ていきましょう!

北海道


帰省する度に寂れていく故郷に危機感、立ち上がる25歳

人口6000人弱の北海道長万部(おしゃまんべ)町を盛り上げようと、同町出身の25歳が立ち上がった。今年5月にウェブメディア「リマンベ」を開設し、長万部町や近隣町のイベントやグルメ情報、同町出身者へのインタビュー記事などを掲載している。同サイトを運営する室谷良平さん(25)に話を聞いた。

札幌に架かる最後の虹、LGBTパレードで有終の美を飾る

札幌市内の性的少数者によるパレード「レインボーマーチ札幌」は、1996年からほぼ毎年開催されてきた。しかし2006年をピークに、年々規模は縮小し、昨年は休止した。実行委員会は、今年のイベントを最後の「レインボーマーチ札幌ファイナル」として9月15日に盛大に行い、一区切りをつけることと決定した。最後のイベントに向け、性的少数派だけではなく、理解者・支援者を増やすべく数多くの市民に参加を呼びかける活動をしている。

冬に雪を貯蔵し、夏の冷房に使う 都会でこそ活用したい「雪冷房」の魅力

NPO法人雪氷環境プロジェクト(北海道・札幌)では、積雪寒冷地で生成される雪や氷などの環境にやさしい冷熱エネルギーを利用し、地球温暖化やヒートアイランド現象の問題解決を図るための活動を進めている。

復興支援の経験生かし女子大生がケニアとパレスチナで震災ワークショップ開く 

『海外の子どもたちから見た震災 学生の目から見た海外』という勉強会が22日、札幌市内にあるエルプラザで行われた。話し手は、北海道大学に在学する、藤田愛夏さん(22)と漆原美穂香さん(22)だ。

「震災が起きたとき何もできなかったから」北大1年が震災映画を上映

北海道大学内のクラーク会館で27日、震災直後の現地を伝える映画の上映及びトークショーが行われる。東日本大震災直後の現地を描くドキュメンタリー映画『槌音』『大津波のあとに』の2本の上映のあと、実際に被災地での支援を行う二人の活動家がトークショーを行う。

1,200人の想いが一堂に集結 復興支援「つながろう!北海道」

10月6日、シャトレーゼガトーキングダム札幌(札幌市北区)で、東日本大震災復興支援イベント「北海道club つながろう!北海道 ~地球70億家族のために、わたしたちができること」が開催された。来場者数は、被災者の方々を含めて1,200人を超えた。

広がる障がい者の笑顔。作業所へのダンスレッスン導入

札幌市にある「社会福祉法人HOP(ホップ)」(以下ホップ)は、「働くこと」を基本とした障がい者の社会参加の促進や自立生活の確立を支援する団体である。今年の4月から取り組み始めたダンスフィットネスのレッスンで、障がい者の笑顔が広がっている。

「共有」の時代へ。札幌のサイクルシェアリング「ポロクル」

札幌市の放置自転車の台数は全国でもワースト4位。放置自転車は歩行者の通行の妨げになるだけではなく、街の景観を崩すなど多くの問題を抱えている。札幌市は駅前の駐輪場を増やすなど、課題解決に取り組んできたが解決には至っていなかった。しかし、そこに現れた地元の企業とNGOとの取り組みが効果をあげている。

体験して変わる 8時間自転車こいでエネルギーづくり

「これからは自然エネルギーが大切」。そう言われても、自然エネは身近ではなく実感がないと思う人も多いのではないだろうか。北海道大学CoSTEP(科学技術コミュニケーター養成プログラム)で科学技術コミュニケーションを学んだ学生たちがチームを作り「全日本ママチャリ8時間耐久レース」に出場した。実際に発電を体感し、節電や自然エネルギーを「自分たち事」にする取り組みだ。

SNSを中心に集客 札幌で震災復興学生団体連携イベント 

札幌市の北海道大学内で22日、「第二回・Sapporo Youth Conference for 3.11(SYC)」が開催された。参加した11の学生団体が改めて震災復興について考えた。

世界に広がる「100万人のゴミ拾い」 発祥の地札幌レポート

今年もゴミの日(5月3日)がやってきた。この日に合わせて世界各地で多くの人が参加するゴミ拾いイベント「100万人のゴミ拾い」が実施され、今年は国内で約10万人の参加があった。

東北


青森県大間で開催された「大MAGROCK」-原発建設を人知れず拒み続けていた「あさこはうす」

2011年5月21・22日、本州最北端に位置する青森県大間町では「大MAGROCK(オオマグロック)」と題する「反核ロックフェス」が開催された。その様子をレポートする。

目標は300kmの防潮堤 震災ガレキで「森の長城」を作る

東日本大震災で大量に発生した震災ガレキの処理は、まだできていない。しかも、被災地域の復興には、将来の巨大津波に対応するため防潮堤の整備が不可欠だ。そこで、一般財団「瓦礫を活かす森の長城プロジェクト」(東京・中央区)では、青森県から福島県におよぶ太平洋岸にガレキを活用して盛土を築き、その上にタブノキやカシ類・草花からなる森を育て、巨大津波から命を守る森の防潮堤を築いていく活動を始めている。

全国の「高田」を旅した24歳、岩手県高田高校に縁届ける

全国の「高田高校」と岩手県立高田高校をつないだ24歳の青年がいる。大嶋義章さんだ。2013年4月から新潟、奈良、三重、大分の高田高校を周り、1枚の大きな布に生徒からメッセージを集めた。25日には陸前高田市にある高田高校で贈呈式が開かれ、大嶋さんは、「『陸前高田』『高田高校』の文字を見たときに、思い出してくれたら嬉しい。そのほんの少しの変化を起こしたい」と話す。

情報集めて地域復興へ、学生たちも協力 「大槌みらい新聞」

東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県大槌町の地域新聞「大槌みらい新聞」の立ち上げから創刊までの2か月間の取り組みについての報告会が22日、早稲田大学で開催された。大槌みらい新聞は、東日本大震災により地域メディアがなくなってしまった大槌町にメディアをつくろうと集まった東京・京都の学生インターン生と元新聞記者によって立ち上げられた「News lab♡おおつち」が毎月15日に大槌町内で発行する。

日本初、宮城大学で「エシカルキャンパスアワード」

宮城大学の学生団体Table For Two Miyagi University(以下TFTMYU)は14日、同大学で「エシカルキャンパスアワード」を開催する。美貌や容姿で決めるコンテストではなく、エシカル度で決めるコンテストは日本で初めての取り組みだ。同大学で、社会貢献活動をする学生団体6組がエントリーしており、未来のエシカルリーダーを表彰する。

4カ月待ち、仮設住宅で作られる「おのくん」とは

宮城県東松島市小野駅前の仮設住宅で作られている「おのくん」への問い合わせが殺到している。おのくんとは、1足の靴下からなるソックスモンキーだ。1個1000円のこの人形は、一日30件以上の問い合わせがあり、注文は4カ月待ちだ。2012年4月から販売し、これまでに販売された数は8000個以上になるという。

開店から5カ月、石巻で高校生が切り盛りするカフェに行ってきた

宮城県石巻市にある、高校生がつくるカフェ・いしのまきカフェ「 」(かぎかっこ) が昨年11月に開店した。「 」は全国では珍しい高校生が従業員のカフェで、店の内装からメニューの考案まで全てを彼らが行なっている。「 」は、昨年6月に高校生が集まって店についての話し合いを始め、店名の考案から説明会・研修まで行いその年の11月に営業を始めた。

後世に伝える桜ライン、津波の最高到達点に17000本を植樹

NPO法人桜ライン311は6日、明治大学リバティータワーで2012年度の活動報告会を開催した。同団体は、陸前高田市を拠点に、20年かけて津波の最高到達点に17000本の桜を植える活動を行っている。佐藤一男副代表は、「無理をしないで、長い目で付き合ってほしい」と訴えた。

権利関係を超え手をつなぐキャラクターたち、三陸鉄道に貼られる

ドラえもん、ピカチュウ、ミッフィーなど50のキャラクターが手をつないでいる歴史的画像が、東日本大震災で壊滅的被害を浴びた三陸鉄道の車両に貼られる。このプロジェクトは「てをつなごう だいさくせん」と名付けられ、去年の東日本大震災後、「どーもくん」をデザインしたアニメーション作家合田経郎氏が発起人となり、被災地の子どもたちに元気を取り戻してほしいという願いから作家たちに協力を依頼した。

関東


アイガモと!完全無農薬でコメづくり

霞ヶ浦のほとりに位置する、茨城県・行方市(なめがた)。里山に囲まれた静かな風景が美しいこの場所で、アイガモ農法を利用した完全無農薬のコメ作りが行われている。運営しているのは、茨城県アイガモ水田トラスト。2002年から、市民の大豆食品勉強会のプロジェクトとして立ち上がった。消費者と生産者をトラスト(信託)の仕組みでつなぐ取り組みで、一口26000円(30坪)で一年間田んぼのオーナーになることができるという。

賞味期限中のやわらかいパンで飢餓を救う救缶鳥プロジェクト

やわらかいままで長期保存できる「缶入りソフトパン」を開発したパン・アキモト(栃木・那須塩原)では、非常食を備えることで世界の飢餓救済の活動に参加できる「救缶鳥プロジェクト」を2009年から始めている。

全国の町が伴走!タイムより思い出競う「ソーシャルマラソン」

今秋、全国で一風変わった「体験」を競うマラソンが行われる。その名も「ご当地ソーシャルマラソン(シャルソン)」。コースは各地の「町」。半日ほど使って自由に巡り走り、ゴール後の報告パーティで「一番面白い体験をした人」が優勝する。

断食で伝える原発への想い-経済産業省前「将来を想うハンガーストライキ」

東日本大震災から半年を迎えた9月11日。渋谷の「エネルギーシフトパレード」や経済産業省を取り囲む「人間の鎖」など、日本中で多くの脱原発アクションが行われた。その中で特に目をひいたのが、19歳~22歳の若者による「将来を想うハンガーストライキ」だ。

学生主導で東大、千葉大にエネルギーマネジメントシステム導入へ

千葉大学は、教育機関における「ISO50001を用いたエネルギーマネジメントシステム導入モデル事業」を開始する。本事業は千葉大学と東京大学工学部、千葉エコ・エネルギー(千葉県・千葉市)が共同して行い、各都県トップレベルのエネルギー消費事業者である東京大学と千葉大学に導入することでエネルギー効率の向上と教育機関での研究効果などを実証する。

移住した若者3人で閉鎖された建物を改装、街おこしの拠点に

10年間使われていなかった建物を3人の若者が改装し、街おこしの拠点にするプロジェクトが千葉県富津市金谷で実施されている。3人の若者はこのプロジェクトのために、金谷地区に移住した。

ネット手話で聴覚障がいの被災者支援、神奈川のNPO

NPO法人シュアール(神奈川県藤沢市)は、インターネットを使って岩手・福島・宮城の聴覚障がい者に手話通訳サービスを提供している。被災者や被災地ボランティア、避難者の障がい者がSkypeの動画機能でコールセンターの職員に手話で用件を伝えると、聴者に音声で伝えてくれる。共同募金からの助成金によって2012年3月末まで無償で提供される。

ハンディキャップを持つ人にも表現の場を、鎌倉の飲食店で作品展

障碍者ではなく、ひとりの「表現者」として知的・精神にハンディキャップを持った人を支援する神奈川県平塚市の福祉施設「StudioCOOCA(スタジオクーカ)」。オルタナSでも2月13日の記事で取り上げた今、注目のアーティスト集団だ。

若者うつ病予備軍を助けられる潜在支援者は何人か?

若者のうつ病予防支援を行うNPO法人Light Ring(ライトリング・東京・港)は都内の20代の若者うつ病予備軍の人数と、予備軍を助けられる潜在支援者数を算出した。同団体の調べでは、都内20代男女約174万人のうち、うつ病予備軍は7人に1人にあたる23.4万人、潜在支援者は117万人という。

中部


大学院在籍中に町議トップ当選、新潟県津南町で25歳女性の奮闘始まる

東京大学大学院で公共政策を学ぶ桑原悠さん(26)が2011年10月、大学在籍中に地元である新潟県津南町の町議会議員選挙でトップ当選を果たした。1144票を獲得し、2位に500票以上の差をつけた。全16議員の平均年齢が約60歳という環境のなかで、「20年30年後の津南町を考えて行動していきたい」と熱い思いを語る。

映画化も!全国から集結「草刈り十字軍」

富山県では一風変わった歴史をもった体験がある。かつて住民の反対運動から始まり、いまや夏の風物詩となった、「草刈り十字軍」という活動だ。県内各所で草刈りをするというシンプルな内容だが、現在では全国各地から参加者が集う人気の活動だ。

能登の祭りバカ願う、「みんなでもう一度御輿を担ぎたい」

「祭りを残したい」――石川県能登出身の中川湧太さん(早稲田大学文学部3年)は、切望する。残したいと願う祭りは、地元能登の「お熊甲祭り」だ。祭りの若者離れが進むことで、御輿の担ぎ手が不足し、開催が危ぶまれている。この事態に中川さんら地元の若者「祭りバカ」が、動きだした。

県別幸福度No.2!幸せの秘訣は充実した「住」と「食」――富山県

47都道府県別幸福度ランキングが2011年11月に発表された。発表によると、第1位は「福井県」、第2位は「富山県」、第3位は「石川県」と、トップ3は北陸3県という結果だった。東京は38位、大阪は47位と、都市部は軒並み下位におさまった。このランキングは、法政大学大学院の坂本光司教授率いる研究チームが、生活・労働・安全・医療が主な判断基準とし、総合点を算出、ランキング化した。この結果から、街の開発度や交通の利便性、雇用の高さなどが幸せにつながる訳ではない、ということが分かる。

長野・松本の古民家を復興者の保養の場に、地域団体が新サービス

復興者支援を行う当事者団体「手をつなぐ3.11. 信州」はこのほど、長野県松本市で古民家を利用し、誰もが気軽に訪れたり、相談したりできる場所をオープンした。保養など短期の宿泊も受け入れている。

自然素材のファッションを長野から発信――「ECOMACO」

自然に恵まれた長野で、自然に負荷をかけない素材を開発し、染色にこだわったファッションを展開しているブランドがある。それが「ECOMACO(エコマコ)」だ。代表でデザイナーの岡正子さんは国内外で講演や展示会、ファッションショーを行い、ビジネスでも2009年に国際ビジネス賞の「スティービーアワード賞」のビジネス女性大賞も受賞した。

貝印・遠藤宏治社長×伊勢谷友介 100年続くモノづくりとCSR

明治41年創業、100年の伝統を持つ貝印の根底には、刃物の都・岐阜県関市で育まれた「野鍛冶の精神」が流れている。いまや貝印グループの製品・サービスはカミソリをはじめ、家庭・美粧・医療用品など1万点にもおよぶ。株式はいまだ非公開で、社員との絆、地域とのつながりを大切にしてきた。伊勢谷友介氏が本社(関市)の遠藤宏治社長を訪ねた。

遠州灘は今、アカウミガメ孵化の最盛期!

遠州灘(静岡、愛知)は、絶滅危惧種としてその生存が全世界的に危ぶまれているアカウミガメの産卵地であることは意外と知られていない。特に浜松市中田島砂丘周辺はサンクチュアリNPOが20数年にわたって保護活動を進めて来たメッカとも言える場所。黒潮が海岸線のすぐそばまで近寄る夏場は産卵と孵化の絶好期だ。

10万人が体感したトヨタの森で感じるワンダーパワー

トヨタ自動車株式会社が運営する環境学習施設「トヨタの森」(愛知県豊田市)。1997年の開設から2012年2月までの来訪者は子どもを中心に10万人を超す。森の中を案内するインタープリター(里山案内人)の原田けいこさんは「私たちは虫や花の名前を教えるのではなく、その間にあるつながりの大切さを伝えています」と語る。

関西、中国~はただいま作成中です