エシカル発祥の地は、イギリスです。
この言葉を一躍世の中に広めたのは、1997年のトニー・ブレア首相のスピーチです。

当時、アフリカの植民地政策を見直し、これからは、「犠牲の上に豊かさが成り立ってはいけない」「国と国の単位から、個人と個人の関係で考えるべき」として、「エシカル外交」を訴えたことがきっかけとなりました。

ファエアトレードや寄付文化が醸成されたイギリスでは、エシカルをどう考えているのでしょうか。

1989年にイギリスで創刊された雑誌『Ethical Consumer(エシカルコンシューマー)』では、独自に「Ethiscore(エシスコアー)」と称してエシカル度を測定する基準を作っています。過去5万件に及ぶ企業・商品・サービスが検証されています。

エシスコアーは以下となります。

【環境】
・Environmental Reporting(環境報告書の有無)
・Nuclear Power(原子力発電への関与。非関与の方がよいスコア)
・Climate Change(気候変動への関与、航空・石油・自動車)
・Pollution & Toxics(環境汚染、有害物質排出への関与)
・Habitats & Resources(植物、動物の絶滅に対する関与。パームオイル製造に伴う希少動物へのダメージなど)

【動物】
・Animal Testing(化粧品の動物実験)
・Factory Farming(家畜の工業的生産への関与)
・Animal Rights & Cruelty(動物への虐待、動物園、サーカス、宣伝での動物使用も含む)

【人権】
・Human Rights(人権侵害、非人道国での企業活動も含む)
・Workers’ Rights(労働者権利)
・Supply Chain Management(下請け企業での労働環境)
・Irresponsible Marketing(健康等に害を及ぼす商品の製造・販売)
・Arms & Military Supply(武装勢力に対する支援)

【反社会勢力支援への有無】
・Anti-Social Finance(反社会的金融への関与)
・Boycott Calls(ボイコット活動を受けていないか)
・Genetic Engineering(遺伝子操作を行っていないか)
・Poltical Activity(政治団体への不当な寄付、自分たちの利益につながる寄付行為)

【持続可能性】
・Company Ethos(企業の気風、姿勢)
・Product Sustainability (organic, fairtrade, energy efficient, vegan & vegetarian products)
 (商品の持続可能性、オーガニック製品、フェアトレード製品、エネルギー効率の良い製品、
  菜食主義者や菜食主義者として認定された製品)

参考URL:
http://www.ethicalconsumer.org/shoppingethically/ourethicalratings.aspx