認定NPO法人ACE(エース)は23日、ガーナのカカオ生産地で働く子どもたちの現状報告会を開催する。今年10月から11月にかけて、ガーナの支援地域をモニタリングしてきたエースの白木朋子事務局長と国際協力事業担当の近藤光氏が報告する。隣国のブルキナファソやトーゴ、ガーナ国内でもより貧しいと言われる北部からの移民が絶えず、人身売買の疑いのあるケースが多く見つかっている。(オルタナS副編集長=池田真隆)

ガーナで児童労働解決へ動くエースの白木事務局長(写真左)

エースは2009年1月からガーナのカカオ生産地で活動をはじめた。これまでの4年間、4つの村で300人以上の子どもたちを児童労働から解放し、学校へ通えるよう支援してきた。支援先地域は、ガーナで2番目に大きなカカオ生産地、アシャンティ州アチュマンプニュア郡の奥地だ。交通の便が非常に悪く、州や郡の行政サービスが届きにくい地域であり、住民のほとんどはカカオ栽培で生計を立てている。

現地をモニタリングしたエースの報告では、最近隣国のブルキナファソやトーゴからの移民が増え、実の子ではなく親戚の子どもであるケースが多く見られるとされる。

ブルキナファソから移住してきたある家族は、両親と4歳と3歳の2人子ども、そして親戚の子である14歳の少女と一緒に住んでいた。親は一度も教育を受けたことがなく、子どもたちを学校へ通わせるよう説得しても、父親は声を荒げて反発するだけだった。ガーナでのカカオ生産を通じてお金を貯めたらブルキナファソへ帰る予定で、学校に行っても意味はないと考えているようだという。

そのほかにも、より貧しいと言われるガーナ北部から連れて来られ、強制結婚させられ、暴力を受けていた14歳の少女もいた。労働や搾取目的で子どもを地域外から連れてくることは人身売買にあたると警告する。

【カカオ畑の児童労働って、いまどうなってるの?? ACEスタッフ ガーナ帰国報告会】
日時:2013年11月23日(土/祝)13:00~15:00(開場12:30)
会場:連合会館 3階 A会議室 (東京都千代田区神田駿河台3-2-11) JR「御茶ノ水」駅 聖橋口から徒歩5分、地下鉄「新御茶ノ水」駅 B3出口から徒歩0分
参加費:一般500円 ※ACE会員・マンスリーサポーターと取材の方は無料 ※READYFOR? 引換券「報告会ご招待券」をお持ちの方は無料
申込方法・締切:ACEウェブサイトの「報告会&総会申込フォーム」から https://acejapan.org/eventform131123/