世界の無電化地域にソーラーランタン10万台を寄贈する「ソーラーランタン10万台プロジェクト」を推進しているパナソニックが、全世界から募集したデザインをもとに製作したシェードとソーラーランタンを無電化地域の家庭や学校などに届ける「Cut Out the Darkness」プロジェクトを始めた。世界中の人々にランタン寄贈に参加してもらい、無電化地域の課題を知ってもらうことが目的だ。(オルタナS関西支局長=神崎英徳)

ペーパーカット・アーティストの作品

現在、世界で約13億人が電気の無い生活を送り、その家庭の多くが照明に使われる灯油ランプによって、火事の危険や煙による健康被害にさらされている。明るさも充分でなく、夜間の活動には大きな制約や危険が伴い、医療や教育、経済などさまざまな領域で課題が生じているという。

昼間に太陽光で発電して電池に蓄えて夜間に照明として使うことができるソーラーランタンは、灯油ランプによる火事の危険や煙による健康被害、CO2排出などを抑制でき、無電化地域の課題の解決に貢献できる。

パナソニックは、既に本プロジェクトに賛同してもらった世界的なペーパーカット・アーティスト11人からシェードデザインの提供を受けている。これらの作品と一般応募による作品とを合わせ無電化地域の家庭や学校などに届ける計画。

「Cut Out the Darkness」プロジェクトのウェブサイトでは、切り絵をデザインし、それをシェードにした状態をシミュレーションできるアプリケーションを用意。世界中のだれでもどこからでもオンラインで参加できる。サイト上から投稿したデザインが作品アーカイブに展示され、サイト訪問者による人気投票をもとに選ばれた100作品を、レーザーカッターで元のデザインを精巧に再現したランタンシェードへと加工する。

“Cut Out the Darkness”プロジェクトウェブサイト: http://cotd.panasonic.net/