関東周辺の中高生30人がチョコレートを販売し、その売上の一部でインドに学校を建設するプロジェクトが行われている。支援先や寄付金額なども自分たちで考え、販売価格400円のうち経費を除いた67%(268円)を建設費に充てることに決めた。インドでは、教育施設や教職員の不足で、義務教育年齢の40%が中学進学の前に退学している。(オルタナS副編集長=池田真隆)

パッケージにチョコレートを詰める中高生たち

このプロジェクトの名称は、「チョコレートプロジェクト」。運営団体は、インドやフィリピンなどに国際協力活動を行うNPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(東京・世田谷)である。

同団体は、「kids Can(キッズキャン)」を合言葉とし、子どもだからこそできる国際協力を展開する。カナダに本部を持ち、現在45カ国で100万人以上の中高生が所属している。日本では462人の子どもたちが所属しており、チョコレートプロジェクトでは、関東近辺の30人が集まった。

販売するチョコレートは、お菓子メーカーの千鳥屋が製造した。中高生たちは、販売以外にも、ラッピングや値段設定、プレスリリース作成なども行う。チョコレートの名称は、ヒンドゥー語で「平和」を意味する「シャンティ」を使い「シャンティチョコ」とした。

支援先は、インド北西のラジャスターン州にあるウダイプールとラジャスマンド地区に決めた。同地区で学校を1棟建てるには120万円が必要となる。今年で5回目となる同プロジェクトだが、2011年には、2600個のチョコレートを販売し、学校建設費用に63万9600円を寄付した。

中高生たちは、昨年10月から今年6月までの9カ月間で販促活動を行う。通信販売はしているが常設店はないので、イベントや駅などに問い合わせて、販売場所を探す。

フリー・ザ・チルドレン・ジャパン