宮崎県は、太陽熱温水パネルで暖めた農業用ハウスで特産品であるマンゴー栽培の実証実験を11月から始める予定だ。マンゴーはハウス栽培の農作物の中で最も重油などの暖房コストがかかるため、実用化されれば大幅なコストダウンが期待される。

このシステムは、太陽熱温水パネルで熱した80度の温水を循環させることでハウスを暖めるもので、県総合農業試験場と三鷹光器が共同で昨年、開発した。全国有数の日照時間の長さを活かした試みで、システム運営に要するコストは温水を循環させる電気代だけだ。

また、夏季は同システムで冷水を循環させることで冷房として利用し、ピーマンなどの野菜を栽培する実験が行われている(写真)。

 

太陽光のエネルギーを用い環境負荷と暖房コストを低減し、なおかつ糖度や重量などの一定の基準を満たした最高級品のマンゴー、それは文字通りの「太陽のタマゴ」になるだろう。



■参考URL

宮崎県総合農業試験場
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/nosei/mae-station/

 

(オルタナS特派員 塩野健介)