少子化が叫ばれる中、子育てに関するサポートシステムが追い付いていない。AsMama(アズママ)はワンコインから利用できる子育てサポートシステムを作り、ジャパンベンチャーアワード2014で社会貢献特別賞を受賞した。(オルタナS編集部員=佐藤理来)

アズママの甲田恵子代表

子育てシェアサービスに登録することで、子どもの通う園や学校つながりの人や支援者など近隣の人たちとのネットワークに参加でき、送迎や一時保育の依頼を出すと対応可能なサポーターが引き受けてくれる。利用した人は1時間500円の謝礼を支払う。

支援者になってくれるのは公認支援者である「ママサポーター」たち。多くはサービスの利用者でもあり、助け合いが行われている。万が一に備えて保険もあり、もちろん子どもを持つ親でなくても近隣に住んでいれば支援者になれる。ママサポーターになるにはアズママ所定の研修を受講が必要。中には保育士や幼稚園教諭などの有資格者も含まれる。

ワンコインで利用できる気軽さやニーズの高さもあって、登録者は2014年1月で6100人を突破。子どもの属するカテゴリのグループごとに支援可能な人を可視化し、登録者同士のコミュニティ形成にも役立てるため工夫を重ねる。他にも交流会などのイベントも用意されている。

「社会で必要なものをボランティア頼みにしてはいけない」との理念から、あくまでお金を扱うシェアという形にこだわる。無料奉仕に頼らず、でも子育て世帯から極力お金を取らないように気を付けているそうだ。企業からの支援を貰うことでそれを実現しているが、少額ながらママサポーターへも謝礼が支払われるので子育て世帯への応援にもなっている。

都市部を中心に待機児童の問題は未だ解決されておらず、子どもが生まれたことでキャリアをあきらめなければならないケースも多く存在する。ニーズの高い分野なだけに今後の活躍が期待される。

・AsMama
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