地域に眠っているふるさと名物を日本人と外国人とで発見、発信することで、日本の地域を盛り上げていくウェブサービス「NIPPON QUEST」は3月4日、NIPPON QUEST AWARDを開いた。毎月、「モノ」「食」「アクティビティ」の3分野でNIPPON QUEST 月間AWARDを決めており、今回はそのなかから、最も投票を獲得した年間AWARDの「ふるさと名物」を発表した。(山田 康平)
アクティビティ部門のグランプリに選ばれたのは松永日本刀剣鍛錬所の日本刀作刀見学。日本古来の伝統技術である作刀風景を日本刀鍛錬所で見学することができる。現在、日本全国で体験や見学を行える施設は増えていますが松永日本刀剣鍛錬所では35年前からオープンにやってきたという歴史がある。長年の積み重ねが今回の結果につながったと受賞された松永源六郎氏は語った。
モノ部門のグランプリは木本硝子株式会社が開発した漆黒の江戸切子が受賞。世界で初めて開発されたという漆黒の切子で日本の伝統に新しいチャレンジの息吹をもたらした商品。今までにないモダンさと力強さがあり、内外から高い評価を得ている。木本誠一氏は、「江戸切子は江戸時代から続く日本を代表する伝統工芸品。受け継いできた職人の技術や想いを活かしながらも時代とともに変化する日本人のライフスタイルに合う商品を作りたいと開発してきた」と話した。
食部門グランプリは日光軒のハラール餃子が受賞した。ハラール餃子は適切に処置をしたハラールチキンに加え、栃木県産のニラや甘く美味しいキャベツの入った、ムスリムの人でも安心して食べられる餃子。受賞した日光軒の五箇大成氏は「ハラールと聞くと、どうしても宗教食だったり特別なものだと思われることが多いが、一般の人が食べても何の遜色もない美味しい料理なのでこれからも一生懸命発信していきたい」と意気込んでいた。
各部門のグランプリに続いて、特別賞の発表及び授与が行われた。NIPPON QUEST上に、ふるさと名物がもっとも投稿された自治体を表彰する自治体賞には秋田県仙北市が選ばれた。仙北市は日本一深い田沢湖や仙北海岸など自然が数多く存在する風光明媚な自治体。二町一村で合併してまだ10年の自治体で知名度の向上や魅力を伝えるためにも今後さらに発信を強化していきたいと仙北市観光商工部観光課の富木弘一氏は述べていた。
全国の情報を発信している「まち楽」を運営している楽天が選出した楽天市場「まち楽」賞は市田柿ミルフィーユが受賞した。ミルフィーユと伝統的な日本の干し柿を現在風にアレンジした新感覚のスイーツで、干し柿の自然な甘さの中にバターの濃厚で味わい深いコク、そしてほんのりとした塩加減が特徴の絶品スイーツ。試行錯誤を続け干し柿が苦手な人も美味しく食べれる商品になった。女性だけでなく男性からのオーダーもある。
ロケーションジャパン編集部が選ぶLJマルシェ賞には霞ヶ浦のほとりにある割烹旅館銚子屋の鯉のうま煮が選ばれた。鯉のうま煮は霞ヶ浦の名産、鯉の輪切りを甘辛く煮たもので、かつては将軍家にも提供されていた高級食材。少し前までは結婚式にも出されていました。昔から冠婚葬祭では必ず食べられたものです。鯉というと抵抗がある方もいらっしゃいますが、食べてみると皆さん美味しいと言うそうです。
バイヤー賞は海外需要の視点で選ばれた賞です。選ばれた商品は3月4日から22日までシンガポールの伊勢丹スコッツ店で実際に販売も行われます。そんなバイヤー賞に選ばれたのはHALOSのソーラーバック。日本のファッションはずっと欧米かぶれなものを感じていて、精細や日本の技術を生かしたものを開発を目指していた。開発者のChord&Co.北田尚弘氏は「日本人もこういうものが作れるんだぞという想いで作っていたのでそれが評価されて嬉しい」と語っていた。<PR>
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