チームマネジメントに悩むリーダーに最適の本が出版された。著者は、ハーバード・ビジネススクール教授で、トヨタやチリ鉱山落盤事故救出チームなど20年以上にわたり組織を見てきた第一人者だ。物理的に離れ、オンラインでつながり合う時代に、どのようなチームが成功するのか分析している。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

「チーム」としての成長を求めている人におすすめ

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著書は、『チームが機能するとはどういうことか 「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ』(英治出版)。ハーバード・ビジネススクールで、リーダーシップや経営論を担当するエイミー・C・エドモンドソン教授がチームとしての成長に必要な要素をまとめている。

これまでのチームは、物理的に同じ場所にいて、時間を共有することで深い信頼を築くことができた。しかし、現代はインターネットの発達で、目的達成とともに解散する流動的な組織へと変わりつつある。

この時代において、チームの成長に何が必要なのか。著者のコンサル経験と知識から、学習力と実行力を兼ね備えたチーム作りのノウハウを描いている。

注目なのは、「優れた組織のリーダーは、毎日自分自身に問いかける質問がある」という章だ。本書では、「われわれは何を学ぶことができるのか。もっとうまくできることは何か」が、その質問とされている。

今、組織のリーダー的立場にいるあなたは、どんな質問を自分に問いかけているだろうか。

◆◆『チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ』エイミー・C・エドモンドソン[著] 野津智子[訳]
http://www.eijipress.co.jp/book/book.php?epcode=2182