難病ALSの認知度向上を目的に始まった「ALS アイス・バケツ・チャレンジ」の勢いが止まらない。7月末にアメリカから始まった同キャンペーンだが、世界各国で起き、アメリカのALS協会にはこれまでに30億円弱の寄付が集まっている。日本でも21日、この難病への理解促進のため、ALS患者らが特設サイトを立ち上げた。(オルタナS副編集長=池田 真隆)
特設サイトを立ち上げたのは、ALS患者の支援を行うEND ALS(東京・世田谷、藤田勝正代表)と寄付サイトを運営するジャスト・ギビング・ジャパン(東京・千代田、佐藤大吾代表)。ジャスト・ギビング・ジャパンが運営する寄付サイトで、END ALSへの支援を呼びかける。
END ALSを立ち上げたのは、ALS患者の藤田正裕氏。同団体の支援対象者は、すべてのALS患者。この難病の認知向上をめざし、厚生労働省や医療研究機関に、治療法の確立を訴える。同時に、患者の生活向上も課題としてあげる。公的医療保険の適用外である車椅子などの最新技術を利用できるようにするためだ。
ALSは、体の感覚や知能は健全のまま、手足、喉、舌などの体中の筋肉や呼吸に必要な筋肉が徐々に痩せて力がなくなっていく難病。世界では年間12万人、日本には約9000人弱の患者がいる。発症原因は不明、病状の進行が極めて速く、発症からの平均寿命は3年から5年。最終的には目しか動かなくなり、それが最終のコミュニケーション手段となる。治療法は見つかっていない。
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