NHKは9月9日から12日にかけて、「20代の自殺」をテーマにした番組を放送する。スタジオには、同局に「死にたい」とメールを寄せた20代が集まり、そのワケを徹底的に語り合う。「死にたい」と訴える20代の声に耳を傾け、「生きたい」へのヒントをさぐる。(オルタナS副編集長=池田 真隆)
スタジオでの話し合いから見えてきたのは、3つの問題点。一つは、就活や雇用環境などの「社会の壁」。二つ目は、虐待や親からの過剰な期待、友人からのイジメなどによる「生い立ちのトラウマ」。そして、死にたいほどのつらい気持ちをはき出せない「社会の空気」である。
話し合いの冒頭では、さまざまな背景を抱えながらSOSを出せずに自分にダメ出しをして、追いつめられていく20代の姿が印象的に映る。一方で、「死にたい」という言葉は、いまのダメな自分とは違う人生を生きたいという思いの表れであることも語られ始める。スタジオでの議論は、やがて「生きたい」を語り合う場へと変化していく。
番組MCは、自身も20代の頃に自殺を考えたという、雨上がり決死隊の宮迫博之さんが務める。この番組の特設サイトもあり、若者たちからのSOSメッセージの一部が紹介されている。NHK「ハートネットTV」には、600件を超えるSOSメッセージが寄せられた。
【番組情報】
9月9日~11日:NHK(Eテレ)「ハートネットTV」20時~
9月12日:NHK(総合)生きるためのテレビ24時10分~
特設サイトはこちら