神戸国際医療医療交流財団は10月2日、神戸市・中央区の医療従事者向け施設「伊藤忠メディカルプラザ(以下、IMP)」の開所式を行った。同施設では、国内外の研究機関・企業などと連携し、国際医療交流や研究開発を進め、オープンイノベーションの拠点となる。式には、CSR活動として同施設の建設費5億円を寄付した伊藤忠商事・岡藤正広社長も出席し、「一人でも多くの命を救うために、この施設はある。商売は抜き」と話した。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

伊藤忠メディカルプラザの開所式の様子=10月2日

伊藤忠メディカルプラザの開所式の様子=10月2日

IMPでは、医療分野における国際的な人材交流や産学官の連携での研究に取り組む。建物は、4階建て。施設内には、医療器具メーカーや大学が入る研究室として使用するフロアや、地域交流活動をする多目的フロアも用意し、医療関係者向けのセミナーなどを開く。

運営主体は、公益財団法人神戸国際医療交流財団。建設費の5億円は、伊藤忠商事が社会貢献活動の一環として、寄付した。

同社の広報部CSR・地球環境室の小野博也室長は、同施設を「関西での社会貢献活動の拠点」と位置づける。同社のCSR活動で力を入れる、「次世代育成」を、医療分野でも展開していく考えだ。

主に東南アジアなどの海外から、若手医療従事者を集め、日本の最先端医療技術を教える。講師は、心臓外科の権威である、神戸国際医療交流財団の松田暉理事長らが揃う。

伊藤忠メディカルプラザの外観

伊藤忠メディカルプラザの外観

産学官の連携で医療研究を発展させていく、オープンイノベーションも実践していく。同施設が建設されている地区には、周辺に10以上の医療施設や研究機関がある。公益事業として、他の施設の医療関係者を集め、連携を図る。

小野室長は、「IMPが建つ近隣の医療・研究施設どうしでの交流機会はあまり多くはなかった。IMPがハブとなることで、医療技術の発展につなげていきたい」と話す。


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