東日本大震災から一年目という節目に、全国25769人の男女を対象に社会貢献意識の変化や社会貢献を学ぶ機会に関する実態調査が実施された。

社会起業大学主催の「ソーシャルグランプリ 2012冬」には400人以上が集まった

調査の結果、「社会に貢献したい」という意識を持つ人の割合は9割を超え、そのうち約半数は東日本大震災がきっかけだったことが分かった。

調査を行ったのは、社会起業家の育成を目指すビジネススクール「社会起業大学」(東京・千代田)、ゲイン(東京・港)、ラウル(東京・新宿)の3社。2012年2月2日から2012年3月1日までの期間、インターネットで調査した。

調査では、社会に貢献したいという意識を持つ人が9割強という結果が出た。意識が芽生えたきっかけとして「東日本大震災」(46%)、「テレビや新聞、雑誌を見て」(34%)が上位にあがった。特に20代から30代の若者ほど何かしらの行動を起こしたいと感じていることも分かった。

しかし、「貢献している」と実感している人の割合は5割に留まった。社会貢献について実際に学んでいると答えた人は3割で、実生活で社会貢献実感を得る事の難しさを示している。

また、社会的課題をビジネスで解決していく「社会起業家」という存在の認知度はわずか5%となった。約5.7兆円である英国のソーシャルビジネス市場と比べて日本の市場は約2400億円であり、日本のソーシャルビジネス分野の遅れが目立つ。

社会起業大学では、社会課題を解決できる人材の育成を目指し、社会人向けにビジネススクールを開講している。(オルタナS副編集長=池田真隆)


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