特定秘密保護法に反対する学生有志の会(SASPL)は10月25日、渋谷区で同法に反対する学生デモを行う。同法は、12月10日に施行される方向で進んでおり、同日行われるデモがSASPL主催としては最後のデモになるという。各大学から集まった学生たちが連携し、最後のデモへの参加を呼びかけている。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

SASPLは、特定秘密保護法が参議院で可決された2013年12月に立ち上がった。同団体のメンバーは、同法に反対する学生たち。所属大学は、明治学院大学や国際基督教大学などさまざまだが、同法を廃止するために、各自で協力し、言論・表現や法律、政治の仕組みに関する勉強会を重ねてきた。

同団体は2014年2月1日、第一回目の「特定秘密保護法に反対する学生デモ」を行い、約500人の学生を動員した。続いて、5月3日にも学生デモを行い、400人を集めた。

学生デモでスピーチしたある学生はこう発言した。

「作られた言葉ではなく、刷り込まれた意味でもなく、他人の声ではない私の意思を、私の言葉で、私の声で主張することにこそ、意味があると思っています。私は私の自由と権利を守るために、意思表示することを恥じません。そして、そのことこそが私の(不断の努力)であることを信じます」

同団体では、SNSを使い、デモへの参加を同世代に呼びかけている。デモの様子を収めた動画をツイッターで投稿すると、「凛とした若い衆。これ見て心が震えない人っているのかしら」、「スマフォを捨てよ、デモへ行こう!!」などと活動を後押しする声が続々とあがっている。

SASPLは同法に対して7つの問題点を指摘している。

①国際原則であるツワネ原則に大きく反していること
②情報の非公開の範囲が恣意的に広げられる可能性があること 2a.秘密指定の範囲があいまいであること 2.b法運用に対するチェック機能が成り立たない可能性があること
③国民主権、三権分立の否定であること
④「知る権利」の侵害にあたる可能性があること
⑤適正評価制度によるプライバシーの侵害および職業選択の自由の侵害の可能性
⑥法成立までのプロセスに問題があったこと
⑦スパイ防止に対する実用性への疑問があること

そして、学生として反対する理由を2つあげた。「学問の自由に反すること」と「職業選択の自由に反すること」。反対するために、デモ活動を選択した理由を、投票率の低下・無投票の多さから、現在の制度に従っていては限界があると感じたためとしている。

同法に関する各社の世論調査では、過半数以上の人が、修正又は廃案を求めている。それなのに、強行採決された政府の姿勢に「代議制の限界」を感じたのだ。

当日の学生デモでは、 15時30分から並木通り(渋谷区役所前交差点)→センター街→渋谷駅→明治通り→ラフォーレ原宿→並木通り(競技場裏)と行進する予定だ。

◆特定秘密保護法に反対する学生有志の会(SASPL)のサイトはこちら

[showwhatsnew]

スクリーンショット(2014-09-24 21.39.05)