環境大臣から認定を受けた環境先進企業で組織するエコ・ファースト推進協議会は2014年10月28日、東京・汐留の電通ホールで「エコ・ファースト 環境メッセージEXPO2014」を開いた。当日は、エコ・ファースト加盟企業20社が13文字で自社の環境活動をプレゼンした。会場の投票で決める、グランプリ「環境大臣賞」には、「手サイクル 皆に優しい 未来くる」と発表した三洋商事が選ばれた。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

参加した企業担当者と審査員=10月28日、東京・汐留の電通ホールで

参加した企業担当者と審査員=10月28日、東京・汐留の電通ホールで 写真:信長江美

三洋商事は、日本が世界全体の80%の消費を占めるレアメタル大国だと指摘した。日本はレアメタルの輸入を海外に依存しており、紛争問題の温床となっている。

そこで、パソコンや携帯電話などの機械製品のリサイクルに注力したのだが、ポイントは、機械に頼らないで手作業で行ったこと。手作業で行うことで、機械でのリサイクル率70%から、99%近くに上がったという。手作業で行うリサイクルを、「手サイクル」とユニークに名付けた点と、リサイクル率を上げた実績が評価された。

審査員特別賞は、「暮らせば気づく 夢ねんぴ」の一条工務店、「住まい手の笑顔育む命の一千万本」の積水ハウス、「森から創る環(わ)ネルギー」のタケエイ、「おうちで使おう eco LION」のライオン、「未来に地球をまるごととっておこう」のユニーの5社が受賞した。

審査員は、明治学院大学の原田勝広教授、WWFジャパン自然保護室気候変動・エネルギーグループの池原庸介リーダー、国際青年環境NGO A SEED JAPANの宮腰義仁事務局長、オルタナ編集長の森摂が務めた。

会場の学生からの票数で決める、ユース共感賞には、「エコ検定で新しい幸せをわかすこと。」のノーリツと、「おいしい飲みものをみんなといつまでも」のキリンが選ばれた。

企業の環境活動に興味を持つ、社会人・学生200人が集まった=10月28日、東京・汐留の電通ホールで

企業の環境活動に興味を持つ、社会人・学生200人が集まった=10月28日、東京・汐留の電通ホールで

同イベントには、社会人・学生合わせて、約200人が参加。司会はジャーナリストの堀潤氏が務めた。プレゼンの制限文字数13文字は、新聞記事の一面の見出しの字数に相当する。各社の環境活動を13文字に収めるには、極限まで削らなくてはいけない。足していくのではなく、引いていく広報で、世の中に環境活動を広く発信していくことを狙った。

発表企業と13字のメッセージは次の通り。

アジア航測株式会社:飛ぶ、測る、明日の環境を創る。
株式会社一条工務店:暮らせば気づく“夢ねんぴ” ★審査員特別賞
株式会社エフピコ:トレー&ボトルの循環型リサイクル
キリン株式会社:おいしい飲みものをみんなといつまでも ★ユース共感賞
三洋商事株式会社:手サイクル 皆に優しい 未来くる ★環境大臣賞
住友ゴム工業株式会社:石油を使わないタイヤで温暖化ストップ
積水ハウス株式会社:住まい手の笑顔育む命の一千万本 ★審査員特別賞
全日本空輸株式会社:みんなの参加で低炭素社会を
大成建設株式会社:CO2削減へ 大きな現場の小さな取組み
株式会社タケエイ:森から創る環(わ)ネルギー ★審査員特別賞
株式会社電通:グッド・イノベーションで環境貢献を。
戸田建設株式会社:BDFを造って使ってCO2削減
ニッポンレンタカーサービス株式会社:エコドライブの秘められた可能性
株式会社ノーリツ:エコ検定で新しい幸せをわかすこと。 ★ユース共感賞
株式会社ビックカメラ:駅前にあるエコ・ツアー
ブラザー工業株式会社:よりよい地球環境をあなたとともに。
ユニー株式会社:未来に地球をまるごととっておこう ★審査員特別賞
ライオン株式会社:おうちで使おう eco LION ★審査員特別賞
株式会社LIXIL:窓で叶えるパッシブファースト
リマテックホールディングス株式会社:震災がれきを社会に還す


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