東京23区の総世帯数の2人に1人(47%)はマンションで暮らしている。マンションのコミュニティが変われば、東京が変わり、その動きは社会全体にも影響するかもしれない。インターネットの発達で、若者を中心に都市には多くのコミュニティが生まれだした。コミュニティの研究をすすめる三井不動産レジデンシャルの活動を紹介していく。
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三井不動産レジデンシャルは、マンションを基点に、地域を活性化する取り組みを行っている。マンションを「終の住処」として選ぶ割合も増えるなか、長く住んでもらうため施設内だけでなく、周囲とのつながりに目を向けた。同社は、大学生から社会人、主婦などあらゆる層と話し合い、理想の共有空間を追求する。
タワー型マンションでの暮らしを体験できるイベントが行われている。その名も「空シェア活動」。居住者と居住者以外で、ワークショップを開き、タワー型マンションの雰囲気を味わってもらうことが狙いだ。
解体前のモデルルームをイベントスペースに 「住まいと暮らし」考える場に
三井不動産レジデンシャルは解体前のモデルルームをイベントスペースとして活用した。自社イベントのほかにも、メディアと提携したコミュニティアイデアソン、居住者向けのインテリア市などを実施した。近年、「空き家問題」や「土地や施設の再活用」が社会的課題とされているが、都市部のモデルルーム施設で「より良い住まいや暮らし」について考えた。
三井不動産レジデンシャルとオルタナS編集部は1月28日、学生コミュニティアイデアソンを行った。テーマは、「これからの集合住宅」。高齢化、核家族化、介護問題など、この先都市で顕在化が予測される社会的課題に対応したマンションについて、大学生たちが考えた。
三井不動産レジデンシャルは1月13日、学生コミュニティアイデアソンを開いた。アイデアソンは同社が運営する大崎のモデルルームで行い、学生たちは「10年後の暮らし」を考え、その場で実演し、動画に収めた。
「つなぐ」よりも「好きになる仕組みを」 マンション・コミュニティの作り方
コミュニティ研究を続ける三井不動産レジデンシャル・市場開発部の矢澤美鳥氏は、マンション・コミュニティを形成するためには、「住んでいる場所に、愛着を持ってもらうことがカギ」と話す。作り手目線で、つなげようとするのではなく、自分で自分のマンションを好きになってもらうことを心がける。コミュニティを活性化していくヒントを、マンションを事例に話してもらった。
未来のマンション・コミュニティ キーワードは「食活」と「楽」
三井不動産レジデンシャルと三井不動産レジデンシャルサービスは12月16日、マンション・コミュニティの未来予測レポートを発表した。同レポートは、両社が11月26日に開いたシンポジウムの参加者へのアンケート回答をもとに作られた。未来のマンション・コミュニティのキーワードに、「食活」や「楽」があがった。
三井不動産レジデンシャルは11月26日、未来のマンション・コミュニティを考えるイベント「ミライ マンション ミーティング」を開いた。同イベントに登壇したチームラボ代表の猪子寿之氏に、マンション内でのコミュニティを活性化するアイデアを伺った。猪子氏は、「場からコミュニティが生まれるという幻想を捨てないといけない。コミュニティが場を生み出すようになった」と話す。
三井不動産レジデンシャルは11月26日、マンションのコミュニティを考えるシンポジウム「Mirai Mansion Meeting(ミライマンションミーティング)を開いた。同社社長や識者とのトークセッション、参加者300人でのワークショップを行った。マンション・コミュニティについての期待と課題が明確になった。
26歳以下の若者たちが、マンション内のコミュニティについて話し合った。東京23区内の住居の47%が集合住宅であり、災害時の助け合いや独居老人、病児保育、ひきこもりなど共助が求められる課題は山積みだ。若い頃からインターネットに親しみ、シェアの感覚に抵抗がない若者たちは、どのようにして隣近所とコミュニティを築くのだろうか。