秋田県のあきたこまちやハタハタ、山形県のサトイモなど、東北の美味しい食材が食卓に並んだ――早稲田大学の学生たちが東京・目黒で17日、東北の名物料理を味わう東北食べる会を開いた。この会では、食材を持ち寄って食べたことに加えて、地方都市の過疎化・原子力問題・一票の格差など、関心のある社会的課題も持ち寄って話し合った。(早稲田大学高野ゼミ支局長=石黒 真彩)

東北食べる会を開いた早大生たち。食の背景にある社会的課題についても話しが及んだ

東北食べる会を開いた早大生たち。食の背景にある社会的課題についても話しが及んだ

この食事会の一番の特徴は、今まで価値がないに等しかった0の食材から、2や3の価値を生み出すことができたことだ。実は、この日食卓に並んだ食材は早稲田大学のゼミナールの学生が生産現場へ足を運び、分けてもらったものである。食卓に並んだ食材の中には、美味しいにも関わらずわずかに形が悪いだけで、JAの規格外になってしまったものもある。

販売できない食材を食べることで、生産者とのつながりを感じ、そのことで、消費行動の見直しや、自分の行動の価値観を改めて考え直すきっかけになった。

秋田県産のハタハタ

秋田県産のハタハタ

食事会で食べた食材。なかには、JA規格外もある

食事会で食べた食材。なかには、JA規格外もある

この食事会の良さは、美味しいし楽しいだけで終わらないところだ。食べながら話題に出たのは、地方の人口問題、それに伴って原子力発電の放射能の問題や被災地の状況、地方の一票の格差の問題に相まって、先日行われた解散総選挙の話も飛び出した。食材を持ち寄るだけでなく、一人ひとりがそれぞれの視点から問題意識も持ち寄る会にもなった。

このようなことを話し合う場を設けることは、これから社会に出て行く若者にとって大切なことなのではないだろうか。

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