一般社団法人リディラバは12月11~12日、京都大学芝蘭会館でR-SIC (Ridilover Social Issue Conference)2014を開いた。社会的事業者向けのカンファレンスのレポートを、参加した稲葉哲治さん(EDAYA/「『エシカル男子の会』をつくる会」)に寄稿してもらった。

日本全国から200人を超す社会事業関係者が集まった会場では、あちこちで参加者同士が各分野の知見を持ち寄りながら議論や交流を行っており、ここから何かが生まれるのではという可能性と熱量にあふれていました。

会場には、ソーシャル・ビジネスのプレーヤーが集まり、議論した

会場には、ソーシャル・ビジネスのプレーヤーが集まり、議論した

開会の辞としてリディラバ代表理事安部敏樹氏より、内閣府が14年度予算のソーシャルビジネス調査費として盛り込んだ金額が800万円という額であったことが取り上げられ、社会事業全体が「業界」として大きな金額を扱うに足ると思われていないのではないか、という問題提示がなされました。

この問題は、第3セッションの「日本の社会的事業が一千億円を扱う日は来るのか」や全体のディスカッションタイムでも取り上げられ、今回のR-SIC2014に通底したテーマとなっていました。

カンファレンスは8つのセッションで構成され、会場も巻き込んだ盛んな議論が展開されました。

各セッションのテーマ、登壇者はバラエティに富んだものでありながら、「教育」と「地方」というイシューに議論が収斂することが多かったと感じます。8人の社会事業家によるコンペが行われたCROSS POINTセッションで、先生向けSNSを提供しているLOUPEの浅谷治希氏が優勝したのも、1つの顕れかと思えました。

参加者・運営陣には若い学生も多く、全国から登壇者の話を聞くために京都まで来たなどという話を聞くにつれ、当カンファレンスが社会事業の次の芽、次の次の芽を育てる場としても機能しているのだなと感じさせられました。

昨年に続き今回が2度目の開催とのことで、継続していくことで「社会事業のメジャーリーグ」に相応しい場になっていっていただきたいなと思います。