障がい者雇用の調査・研究機関「障がい者総合研究所」(運営:ゼネラルパートナーズ、東京・中央)は3月18日、20~60代の就業経験のある障がい者827人に「給与への満足度に関するアンケート調査」を実施した。調査の結果、年収199万円以下が全体の38%で、身体障がい者だと4人1人が、精神障がい者では2人に1人だと分かった。その要因のひとつが雇用形態で、正社員の割合は、身体障がい者で36%、精神障がい者では15%だった。(オルタナS副編集長=池田 真隆)
同調査結果では、給与年収が199万円以下の割合は、障がい者全体で38%(身体障がい者では26%、精神障がい者では53%が該当)。満足できる給与収入の額は、「300~399万円」(身体障がい者では30%、精神障がい者では32%が選択)で、給与への満足度では、障がい者全体の43%が満足、57%が不満足(不満の理由の1位は「希望の生活水準に足りていないから」)だった。
障がい者雇用における給与は、全体的に低水準であり、特に精神障がい者の給与が低くなっている。同研究所では、その要因の一つに雇用形態をあげた。正社員の割合は、身体障がい者で36%、精神障がい者ではわずか15%。なかでも精神障がい者では、アルバイト・パート社員が最も多く、その割合は36%になった。
障がいの状態や本人の希望など、様々な理由により、採用時の雇用形態は異なるが、同研究所では、障がい者の入社後のキャリアも見据えた採用活動や雇用制度の構築が重要だと指摘した。
【調査概要】
調査対象 :20~60代の就業経験者
有効回答数:827名
調査期間 :2014年12月16日~2014月12月22日
調査方法 :インターネット調査
※調査結果の詳細はコチラ(http://www.gp-sri.jp/report/detail008.html)