テーブルクロス(東京・新宿)は3月22日、途上国の学校給食支援になる飲食店予約アプリをリリースした。同アプリを通して、飲食店を予約すると、1人につき、1食分の学校給食が届けられる仕組みだ。同サービスを立ち上げたのは、立教大学経済学部3年生の城宝薫さん(21)。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

テーブルクロス代表の城宝さん

テーブルクロス代表の城宝さん

同アプリの名称は、会社と同名の「テーブルクロス」。同アプリでは、関東圏を中心に約300店舗が掲載されている。このアプリから予約すると、予約人数分と同じ数量の学校給食が届けられる。配給はアジアやアフリカなどで活動するNPOが行う。2015年3月時点で提携するNPOは、国連WFPやESAアジア教育支援の会など10団体にのぼる。

モチベーションを維持するエンジェルカウンター

モチベーションを維持するエンジェルカウンター

同サービスで提供される学校給食は、飲食店が費用を負担する。飲食店は予約1人につき、広告掲載料として180円をテーブルクロス社に支払う。その内30円が、途上国の学校給食費となる。飲食店にとっては、完全成果報酬型で、掲載費や初期費用は一切かからないため、リスクゼロで導入できる。

利用者も、個人負担がかからずに寄付できる。予約するだけで、社会貢献になるので、継続的に活用できそうだ。利用者のモチベーションを維持する機能もある。それがエンジェルカウンターで、何食分の学校給食を提供したのか、カウントされる。自分が提供した数量だけでなく、同アプリを紹介した友達の分も自動に足されていき、連帯感を生み出す。

テーブルクロスの代表は、立教大学経済学部3年の城宝薫さん。城宝さんは、中学・高校と4年間に渡って、生徒会副会長・会長を務めた。浦安市と米国フロリダ州オーランドをつなぐ親善大使を経験し、立教大学に入学。大学では、学生団体を設立し、企業と新規商品開発を行ってきた。

城宝さんがこのサービスを思いついたのは、アルバイト経験がきっかけ。テーブルクロスを立ち上げる前に、総合商社でアルバイトをしていた。グルメサイト「食べログ」の営業を担当し、そのときに「どうせなら、予約が誰かのためになる仕組みにできないか」と思いついたという。今年中には、1万店舗の掲載を目指す。

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