NPO法人グッドエイジングエールズはクラウドファンディングサイト「Out in Japan」を立ち上げた。同サイトの目的は、LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)のカミングアウトを後押しするものだ。レスリー・キーらさまざまなフォトグラファーが、性的少数者のポートレイト写真を撮影し、2020年までに10000人を目指す。(オルタナS編集部=佐藤 理来)

同サイトでは、カミングアウトした性的少数者が写真撮影に協力した。写真は佐藤かよさん

同サイトでは、カミングアウトした性的少数者が写真撮影に協力した。写真は佐藤かよさん

IVANさん

モデルでタレントのIVANさん

NPO法人Re:bit代表の薬師さん

NPO法人ReBitの薬師実芳代表理事

同プロジェクトでは、ポートレイト写真の撮影を通して、性的少数者の可視化を目指す。目標としている撮影人数は、2020年までに10000人。この数字を達成するために、活動資金を同サイトで集めている。

第1弾はレスリー・キー氏が撮影を手掛け、92組111人を撮影した。第一弾の目標金額は92万円で、第2弾の撮影費やウェブサイト製作費などにあてる。第2弾のフォトグラファーは未定だが、同プロジェクトに共感してくれる巨匠に依頼する予定だ。

ポートレイト写真はウェブサイトでの公開に加えて、個人、団体、企業、自治体と連携し、展覧会・写真集などでも展開する。第1弾の写真は、4月28日までGAPフラッグシップ原宿で展示されていた。

当時者にとってカミングアウトは段階的なものであり、当事者の数だけ形式がある。まったくしないという考えの人もいるが、同サイトでは、カミングアウトを望む人を後押しする意図だ。

性的少数者の数は、人口の7,6%

性的少数者の数は、人口の7,6%

LGBTとは、Lesbian(レズビアン:女性同性愛者)、Gay(ゲイ:男性同性愛者)、Bisexual(バイセクシュアル:両性愛者)、Transgender(トランスジェンダー:生まれた時の性とは違う生き方を選ぶ人、性同一性障害を含む)の頭文字をとったセクシュアル・マイノリティ(性的少数者)の総称。

左利きやAB型の割合が約7%と言われているが、電通ダイバーシティ・ラボ 「LGBT調査2015」では、LGBTは日本の人口の7.6%とされている。依然としてLGBTへの差別や偏見が存在するため、自分のセクシュアリティをカミングアウトする当事者が少なく、目に見えないマイノリティとされている。

同サイトの運営は、LGBTフレンドリーな場づくりを行うNPO法人グッドエイジングエールズ。Alfa Romeo(アルファロメオ)やワンモアがサポートにつく。

◆クラウドファンディングサイト「Out in Japan」はこちら

[showwhatsnew]