札幌市でサイクルシェアサービスを運営するNPO法人ポロクル(札幌市厚別区)は5月30日、札幌市内のコワーキングスペースドリノキで安全講習会を行い、運営スタッフの気持ちを引き締めた。(オルタナS北海道支局長=横山 光紀)
今回の講習は6月1日に改正道路交通法が施行されることに伴い、札幌市内でサイクルシェアサービスを運営する法人として、スタッフそれぞれが意識を高め、自転車マナーの向上に努めていくことが目的だ。
今回の改正では、危険行為を繰り返す自転車運転者に安全講習の受講が義務化される。自転車が関係する交通事故の6割は、自転車側にも法令違反があるという実態が安全講習義務化の背景となっている。
ポロクルで実施された安全講習では、事故の事例や、自転車ユーザーによる動画なども交えて、車側、自転車側、歩行者側それぞれの立場によっての危険の違いを改めて確認した。
運営リーダーの三上貴史さんによると、これまでも、定期的に運営スタッフのミーティングを行っており、交通量の多い場所などスタッフが過去に実際に危険な思いをした場所を、可視化し共有している。シェアサイクルの利用者に対しても、比較的走りやすい道をアナウンスするといった利用者の安全に配慮した取り組みを行ってきたそうだ。
事務局長の熊谷美香子さんは、「ポロクルスタッフは設立当初から自転車マナー向上を啓発する役割を札幌市で担ってきた。ハンドサインやドライバーとのアイコンタクトなどのコミュニケーションを特に意識している。一般の自転車運転者にも自動車ドライバーや歩行者とのコミュニケーションが重要であることを伝えていきたい」と語った。
講習の最後に、札幌の観光を安全なマナーの面からも支える先駆的な取り組みである旨を講師によって伝えられ、スタッフそれぞれが笑顔で講習を終えた。
・警察庁サイト「自転車はルールを守って安全運転~自転車は「車のなかま」~」
http://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/bicycle/index.htm#content
■NPO法人ポロクルの公式サイトはこちら
[showwhatsnew]