伝統美のなかに斬新なアイデアが溶け込んでいた。伝統和装と最新洋装との異文化交流を目的に1992年に始まったこのイベント。23回目となる今年のテーマは「次代への創造~Spirits~」。

琳派の美意識や和装の伝統を次代に継承し、洋装との融合を図りながら、新たな挑戦を続けるものづくりの精神を体現しようというものだ。この日は4回のショーの公演があり、ゲストモデルの杏さんや松島花さんらが艶やかな和装や洋装を身にまとい、一般公募で選ばれた約3000人の観客を魅了した。

ショーには、伝統的な手描き友禅やろうけつ染めなど、京都で活躍する和装作家4人が計20点の着物を出展したほか、ファッションを通して新しいライフスタイルを提案する「クイーポ」が、洋装オリジナルブランド「genten」から18点を出展した。

その中では、長野県諏訪市の鳥獣被害と環境保護プロジェクトの発信のために諏訪鹿の革を用いた作品や、和紙や金箔を用いて琳派を表した作品などが紹介された。

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