瀬戸内海に浮かぶ離島「淡路島」。人口の流出が止まらないその離島にアートで盛り上げようとするNPOがある。「淡路島アートセンター」を訪ねた。(武蔵大学松本ゼミ支局=長谷川 誉歩・社会学部メディア社会学科3年)

淡路島アートセンター

淡路島アートセンター(兵庫県洲本市)を立ち上げたのは同市に住む山口邦子さん。きっかけは2004年の台風23号にある。同市から、山口さんへ、「台風の被害を受けて、あなたの先祖の家が倒壊しそうだ」と連絡が入った。

半壊状態の家を壊すには市から助成金が出るが、残りの費用を自己負担しなければいけなかった。そこで、この家を壊すのではなく、リノベーションすることを考えた。その際に、相続する必要があるので、NPO法人を立ち上げた。

リノベーションした家には、アーティストが自由に集まる場となり、アサヒビールの助成金を受け、2016年から「アサヒアートフィスティバル」を開催するようになった。

「アサヒアートフェスティバル」には淡路島の外から多くの人が来るため観光になると考え、2017年は「観光」をテーマに商店街の空き店舗などを活用して開催したそうである。

「アサヒアートフェスティバル」で観光客と接するうちに淡路島の良さを改めて認識したそうだ。アートを使って、「おいしい淡路島」、「淡路島アート回覧板」、「淡路島アート不動産」など様々なテーマで開催し、淡路島に多くの観光客を呼んだ。

取材を受ける淡路島アートセンターのスタッフ

他にも、廃校を利用したカフェを作って国内外で活躍するアーティストを誘致するなどしている。
そんな「淡路島アートセンター」は「地域おこし協力隊」など他団体との連携が上手くできていないことが課題だが、今後は、大学との協力も視野に入れているそうだ。

瀬戸内海に囲まれた離島「淡路島」でアートに触れることにより我々のいる東京とは一味違う体験ができるのは間違いない。今後「淡路島アートセンター」が若い力を取り入れてさらに発展することを願う。

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