大学生にとって就職活動は人生の大きな契機だ。慎重になり、すぐに就職活動を終わらせることはできないという気持ちも十分に分かる。では、どうすればよいのか。
木村さんはこの問題の本質について、「内定者と人事担当者とのコミュニケーションの希薄さ」と指摘する。人事担当者から大学生に内定をだしたあとのフォローが少なくなると、本人は、「本当にこの会社でよかったのか」と不安になってしまうのだ。
そうして、大学生は人事担当者に本音を打ち明けられず、直前になって辞退を申し出ることにつながっている。
常日頃からのこまめな連絡が、内定辞退を防ぐことになるというデータがある。同社は、2007年から、人事担当者と内定者のつながりを深めるSNS「エアリーフレッシャーズ」を運営している。同サービスを導入した企業に聞いたところ、23%の割合で内定辞退を防いでいることが分かった。(2012年人事担当者アンケート238名の回答結果より)
人事担当者は採用のプレッシャーにより、内定者へのフォローは、後回しにしてしまう傾向にある。そのため、同SNSでは、多忙な人事担当者でも、簡単に使いこなせるように、入社までの工程管理を一括で行える機能がある。
同SNSでは、人事担当者と内定者の縦のつながりだけでなく、内定者どうしの横のつながりもつくる。内定者が会う前にSNS上で自己紹介しておけば、同期の仲を深めることに役立つ。